アフリカのiGDPは今後爆発的に伸びるのか?

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「iGDP」って言葉を最近知りました。聞いたことあります?

これは、国のGDPに閉めるインターネットの貢献度といったもの。マッキンゼーのレポートによると、「 the Internet’s contribution to overall GDP」と書かれていました。

そして、このiGDPがこれから急上昇するのがアフリカ大陸!という内容がマッキンゼーのレポート「Lions go digital: The Internet’s transformative potential in Africa」に書かれてます。2013年11月のものなので、ちょっと古い情報ですが、それでもとても興味深い内容。上記のグラフはそこからの抜粋です。

先進国のiGDP平均値が、3.7%に対して、アフリカ諸国の平均値は1.1%。なかでもセネガル(3.3%)とケニア(2.9%)と頑張っていますが、平均すると、1.1%ということ。

この数字が、少なく見積もっても2025年までに先進国のなかでもイケてる国(スエーデン、台湾、英国など)のレベル(5~6%)に追いつくという。そして、2000年頃からのアフリカにおける携帯電話の爆発的普及を考慮すると、この数字が10%(金額にすると300 Billion USD)まで伸びるという予想もされています。現在のアフリカのスマホ普及率はまだ2~5%ですが、今後、端末の低価格化が進めば10%も夢じゃないってことですね。

さらに、2025年までにインターネットが普及することによって、社会経済的な便益が特に見込まれる分野として、以下の6分野が取りあげられています。

  1. 金融サービス:インターネットによるトランザクションコストの削減やネットバンキング、モバイルバンキングによって、2025年までにアフリカの60%の人たちが金融サービスを利用するようになり、うち90%はモバイルバンキングユーザー。
  2. 教育:タブレット配布や電子教科書活用などなどで、2025年までに30~7Billion USDの生産性向上(productivity gains)が見込まれる。
  3. 保健医療:現在、アフリカでは1000人にたいして医者1.1名、看護婦2.7名という状況。インターネットによる遠隔医療等の恩恵は、2025年までに84~188Billion USDの見込み。
  4. 小売業(eコマース):2025年までに小売業の10%(=75Billion USD)がネットでの商取引になるだろう。
  5. 農業:天気、農薬、市場情報などなど、各種情報の共有が行われる。
  6. 政府:いわゆる電子政府関連でのネット利用。10~25Billion USDの生産性向上が見込まれる。

この10年間でどこまでアフリカのネット環境が良くなってユーザーが増えるのか、そして、その結果、どういう変化が起きるのか?電力とか国際海底ケーブルとかのインフラ整備が10年でどこまで発展するのかという疑問はありつつも、とても楽しみです。

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