日本情報処理国際連合IFIPのICT4D分野について

コンピュータサイエンス系の学生がよくお世話になる学会に情報処理学会があり、この情報処理学会は日本情報処理国際連合(IFIP: International Federation for Information Processing)という国際機関に加盟している。

日本情報処理国際連合は、1960年にユネスコの後援で設立された国際機関で、50以上の国や地域からIT系の学術団体が参加している。設立の目的は、情報処理技術の国際的な発展と途上国支援の2つである。

ICT4Dは、Development側の学術団体で議論されることが多いが、日本情報処理国際連合のようにICTの側からDevelopmentを議論する場は非常に珍しい。

日本情報処理国際連合は、14の技術委員会(TC: Technical Committee)で各テーマを検討しており、TC1~TC14の中でTC9がICT4Dを研究する”ICT and Society”技術委員会となる。

TC9は、さらに 10個の Working Groupと呼ばれる作業部会から構成されており、ICT4Dに関わる各テーマを議論している。特に、WG 9.10 “ICT Uses in Peace and War”は、アラブの春など、紛争地域におけるICTの役割が重要になっていることから新設されたWGで、時代に則した検討が行われている。

Working Groups/Special Interest Groups:
WG 9.1: Computers and Work
WG 9.2: Social Accountability and Computing
SIG 9.2.2: Special Interest Group on Framework on Ethics of Computing
WG 9.3: Home Oriented Informatics and Telematics
WG 9.4: Social Implications of Computers in Developing Countries
WG 9.5: Virtuality and Society
WG 9.6: Information Technology: Misuse and The Law
WG 9.7: History of Computing
WG 9.8: Gender Diversity and ICT
WG 9.9: ICT and Sustainable Development
WG 9.10: ICT Uses in Peace and War

ICTを利用した発展途上国の社会開発という、狭義のICT4Dの意味では、WG9.4が該当する。WG9.4は、ICT4Dの権威、マンチェスター大学のRichard Heeks教授もメンバーとして加わっており、活発な活動が行われている。ICT4Dとしてはまず WG9.4を押さえるべきだろう。

以下に、関連するURLを記載しておく。

  1. 日本情報処理国際連合
  2. 日本情報処理国際連合 TC9 Working Group一覧
  3. 日本情報処理国際連合 WG9.4 WWWサイト
  4. 情報処理学会IFIP委員会