携帯電話の普及が所得にあたえるインパクトとは?

tomonariのウガンダのニュースに続き、ICT4Dの宝庫、インドからMobile for developmentのニュースです。

インド国際関係研究所は先月、携帯電話の普及がインドの一人当たりの所得に与えたインパクトについてのレポート発表しました。

インドの各州の個人のGDPと携帯の普及率を調査したところ、”普及が10ポイント上がる毎にGDPが1.2ポイントあがる”ということが記述されている。これまでもたくさんのICT4D文献で携帯の効率性、や開発への効果が研究されてきた。このレポートの面白いところは、携帯の普及率とGDP拡大の相関関係は、”単なる”比例ではなく、その効果が十分に発揮されるには、普及率が一定量をこえることを条件としている。インドのマーケットにおいては、これは25%なんだそう。なるほど。。。

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コメント

  1. […] 「携帯、便利だなぁ」ということは誰もが知っていることだけど、「じゃ、どんなインパクトがあるか?」というと、上記に述べたような事例話になる。他にも、M-PASEによって銀行口座が持てない人でも送金サービスが使えるようになるとか、“携帯の普及が10ポイント上がる毎にGDPが1.2ポイントあがる”というインドの調査結果があるとかってのも分かりやすい。でも、こういう説明は多々あるインパクトの一側面でしかなく、「全体像」がわからないモヤモヤ感がある。 […]

  2. […] その視点で考えてみると、やはりパッと思いつくのは「経済発展」。携帯電話の普及率が1%上昇するとGDPが◯%上昇するというような調査結果(例えば、インドでは”普及が10ポイント上がる毎にGDPが1.2ポイントあがる”という調査結果あり)があるように、ICT4Dにおける発展といえば、経済発展はある意味王道だろう。しかしながら、このような意見については、「そんな単純じゃない」という反論もある。例えば、外山健太郎氏はアメリカを例に偉大なイノベーションが起きた時期とアメリカの貧困層の増減の比較を行い、Microsoft社の設立、PCの出現、インターネットの出現、携帯電話の出現、Google社の設立、iPhoneの誕生、など偉大なイノベーションが起きても、貧困層の数には何ら大きな影響がなかった点を指摘している(これまでも紹介したことがありますが、このプレゼンは面白いので必見)。 […]

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