ICT4Dはrealistic (現実的) それとも hype(課題広告)?

最近、以前登録したっきりつかっていなかったtwitterにつぶやきを書いてみた。そして、twitterにICT4Dという名前を発見して、そこのつぶやきをちょっと見てみた。そして、Global Voice Onlineというブログサイトを発見。そこに、The Future of ICT for Developmentという書き込みのシリーズがあった。このシリーズは色々とICT4D関連テーマについて書いてある。まだあまり読めてないけど、ちょっと読んでみたい記事がいくつかあった。

目を通したトピック中の一つに、Can ICTs aid small-scale farmers?という題名で、情報共有を促進するWeb2.0ツールにより農民が農業技術や天候などを知ることが容易にり、生産性を向上できるといったことなどが書いてあった。でも自分の興味をひいたのは、ICTのメリットそのものよりも、最後の方に述べられている「本当に農民がICTの活用で裨益するのか?」という点。「ICTの可能性は認めるが、途上国の田舎に住む農民は、ICTにアクセスできる環境にない者が大多数である。」という指摘などが紹介してあった。

確かにその通り。自分はエチオピアで、かなり多くの田舎に訪問したが、正直、田舎の農村に暮らす人々がパソコンやインターネットに触れる機会なんてないに等しい。以前このブログで紹介したように、実際、アフリカ諸国のなかにはICT普及率が極めて低い国も少なくない。エチオピアの田舎風景を思い出してみると、最貧国と呼ばれる国では未だにICT4Dというはhype(過大広告)なのかも?と思えてくる。

しかし、こんなデータがあった。マンチェスター大学でICT4Dを教えるRichard Heeksのブログに、面白いトピックが。このGoogle Motion Chartでここ10年の各国の携帯普及率が表わされている。ITUのデータをHeeksが入力したものだ。このチャートの下にあるつまみを左から右に移動すると、年を追うごとに携帯普及率があっていくのがわかる。残念ながらエチオピアなど一部のアフリカ諸国の携帯普及率の上昇傾向は低いが、それでも多くの開発途上国でも携帯電話の普及率がここ10年でかなり上昇していっていることがわかる。

ICT4Dはまだ現時点では、最貧国と分類される国やその農村地域においては「過大広告」かもしれない。けれども、このようなデータを見ると、そう遠くない未来にICTが開発に本当に役立つ時代が来るような気がする。

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3. その他
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コメント

  1. […] 以前このブログでも紹介したGlobal Voices Onlineに、ソーシャル・ネットワーク・サイトがマイクロファイナンスを促進するという記事があった。ネットを介したマイクロファイナンス融資というと、これまで自分はKivaくらいしかしらなかったけど、この記事では、中国の農民へ融資をするためのWokaiというサイトや、貸し手としてヨーロッパの人達をターゲットにしたフランスのBabyloanというサイトの紹介もされていた。どれも貸し手と借り手がつながれるだけでなく、貸し手同士もネットワークを作れる仕組みになっている。単純にこういうのは面白いからユーザーもアクセスするし、アクセスするから融資も増えるのだろう。 […]

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