シエラレオネに新型データセンター登場

3. その他

ここ数カ月のうちに、2回ほどシエラレオネに行く機会があった。日本にいると、「どこ?」って感じだと思うけど、自分も3カ月前まえではシエラレオネって国がどこにあるか正確に知らなかったです。

行ってみて一番面白かったのが、空港からバスやタクシーで街中に出るのではなく、船(水上タクシー)で行くという点(下の写真がその水上タクシー)。何故にそんなアクセスが悪いところに空港を作ってしまったのか?と疑問に思いつつ、おそらく敷材を内陸まで運ぶのが大変だったのかなぁ、と勝手に想像していました。

そして先日、シエラレオネで携帯電話事業を展開しているAirtelが、シエラレオネに新型のデータセンターを設立するというニュースがあったので紹介したい。

水上タクシー乗り場

水上タクシー

世界経済のネタ帳」によると、シエラレオネの携帯電話契約台数の伸びは以下のとおり。2004年から2006年についてはデータがないために線が消えています。

携帯電話契約数の推移 - 世界経済のネタ帳

データがとれている2007年の776.00千台から比較しても2012年には2,210.00千台と5年間で約3倍の伸びを見せている。シエラレオネの2012年時点の人口が約5,979,000人 であることから、普及率は約37%となる。アフリカの携帯電話普及率の平均値が2005年に12%、2012年に約60%(推定)であることを考えると、まだまだ伸びる感じだ。

そんなシエラレオネで携帯電話事業を展開しているAirtelがデータセンターをシエラレオネに設立するという。「Airtel deploys next generation data center in Sierra Leone」と題されたニュースによると、Airtelと契約したスウェーデンの会社(Flexenclosure社)がデータセンターのコア施設(385平方メートルの規模)をスウェーデンで構築して、それをシエラレオネの首都フリータウンに持ってくるという。運用開始まで約6カ月!という速さ。Airtelがアフリカ、アジア地域でこういった方法でこの規模のデータセンターを立ち上げるのは、これが初のこころみとのこと。

水上タクシー乗場

水上タクシー乗場にも、Airtelの看板がありました

水上タクシー待合所にもバッチリAirtelの宣伝が

水上タクシー待合所にもバッチリAirtelの宣伝が

なるほど、フリータウンで構築するんじゃなくて、もうスウェーデンで構築しちゃってから運んでくることで、途上国での作業を極力減らしているわけか。確かに現地で構築するよりもこの方法のほうが簡単だ。サーバやストレージを輸入するなら、データセンターそのものを輸入してしまえという発想。

フリータウンの電力供給には不安を感じずにはいられないが、上手くいって欲しい。

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コメント

  1. Ozaki Yuji より:

    データセンターといえば、日立システムズがコンテナ型データセンターをラインアップしてますね。日本国内では(東北大震災の影響で)建築基準法の緩和を受けて商品化されたようです。
    海外へはASEAN向けということで、アフリカはまだ遠いのかも。
    http://www.hitachi-systems.com/solution/s0303/cdc/index.html

    コンテナと言えば、ガーナでは、古いコンテナが小規模店舗(キオスク)として利用されていますよね。20年前に見かけなかったものの一つです。

    • tomonarit より:

      Ozakiさん
      おー、こういうのASEAN向きには作っているんですね。是非、アフリカにも売ってもらいたいです。初期セットアップとかメンテだとかで訪問対応しなきゃいけないので、その分は高くなっちゃっうけど、砂埃とか暑さとか厳しい環境にも耐えうる仕様にしたらいけるんじゃないでしょうか。ソーラーパネルと充電池もつけて。

  2. […] 3つ目の部署はガーナ事務所。インフラ(道路、電力)分野を担当しつつ、一方で事業予算の管理や対ガーナ政府援助窓口とのやり取りも担当しました。とても気の合う良い同僚に恵まれ、楽しい3年間をガーナで過ごしました。ICT分野のプロジェクトがなかったのは非常に残念でしたが、コートジボワール、トーゴ、ブルキナファソを含む西アフリカ広域のプロジェクトやシエラレオネやリベリアも担当していたので、西アフリカ各国を訪れることが出来、現地のICT普及状況を肌で感じることが出来たのは、得難い経験でした。エチオピア以外のアフリカを知ることが出来たのも、とても良かったです。 […]

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