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以前の投稿「ゲーム for Development」で紹介したFun Fun Farmingというアプリの紹介が動画に。このゲームを通じて、SHEP (Smallholder Horticulture Empowerment and Promotion)という農業分野での支援アプローチを学ぶことが出来る。SHEPのアプローチは、市場で売って儲かる農作物を作りましょう(「作ってから売る」じゃなく「売るために作る」)というもの。ゲーム内で、農作物を作って、売って、利益を出して、その利益で農耕機械を購入して…、といった一連のプロセスを体験出来る。JICAのプロジェクトにしてはなかなか斬新な試みで、このゲームを研修等でも活用している。

これまで情報発信といえば、一昔前はホームページ、その後はブログやSNS、ツイッター、その次は動画、といったツールで発信するものだったけど、アプリ開発のハードルが下がってきたことを考えると、今後はアプリを作って情報発信するという方法が一般化する可能性を感じる。2000年頃かな、好きな人達はホームページビルダーで自分のホームページを作っていたけど、あんな感じで誰でもアプリを開発するようになるのかと。

そういえば最近、若宮正子さんという方の記事を見た。なんと80歳を過ぎてからプログラミングを勉強しiPhoneアプリ(雛人形をひな壇に正確に配置するゲーム)を開発。その功績が認められ、Appleがサンノゼで開催している開発者イベントWWDCに「サプライズスペシャルゲスト」として招待されたそうな。凄いな。

日本語だとBuzzFeedNewsというサイトに詳しく書いてある。下の動画は2014年のTEDx Tokyoでのもの。60歳からパソコンを始め、こんな風になれる人がいるんだなぁ、と尊敬。

誰でも簡単にICTを使いこなせる時代になって来ているが、まだまだ途上国と先進国の差は大きい。App Annieの調べによると、2015年に世界で売れたアプリTOP52のうち、日本・中国・韓国の企業が28社を占めており、その他は米国やヨーロッパで、いわゆる途上国の会社は入っていない。あれだけ人口の多いインドの会社もない。

Top-52-List-2016

Source: https://www.appannie.com/insights/app-annie-news/app-annie-52-top-app-publishers-2015/

FacebookやYouTubeの途上国ユーザどんどん拡大し、さらにそれを使いこなしているのを見ると、途上国発のアプリを先進国の人達が使うような時代は、そう遠くはないのかと思う。

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コメント

  1. Yuji Ozaki より:

    ゲームやアプリの一般への公式ストア(App StoreやGoogle Play)からのリリースには、アカウント登録が必要なのですが、個人で登録するにしても、iPhone向けの場合は99米ドル/年、Android向けの場合には25米ドル/年のメンバーシップ費用が発生し、その支払いがクレジットカードのみ。有料アプリを売るとなると納税者登録も必要になるので意外と敷居が高かったと記憶しています。組織単位になると、組織の legal entity name が必須だったりと。なもんで、技術や技能以前の課題も結構大きかったり。
    Apple の例:
    https://developer.apple.com/support/compare-memberships/

    あと、ゲームってルール(共通的な作法や、前提となる一般的世界観などの「設定」や制約など)の理解や共有が必要なので、宗教にも似たローカリティが強いと考えています。数世紀に渡ってゲーム(およびその根底にある漫画や物語などのネタとかストーリー)に慣れ親しんで、世俗的で性表現も緩く(笑)、日本語で説明しておけば何とか理解してくれる人口1億人を抱える日本って特殊で大きな市場ですよね。最近では中国もそうなのかな。

    • tomonarit より:

      支払い(金と方法)のハードルも無視出来ない点ですね。もしかしたら、将来的には金額が下がったり支払い方法はモバイル送金でも可になったり、という可能性もありそうですが、ローカリティの点のほうが根強いハードルな気がします。Facebookをはじめ、Uberとか今後世界的に使われるサービスがネット上の世界共通ルール(このアイコンはこの意味とか、メニュー構成とか)を形成していくのでしょうね。

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