D4D 〜データ・エコノミーとICT4D〜

ども、Tomonaritです。最近、時計を買いたいな…と思って物色しています。ICT4Derとしては、やはり「ウェアラブルデバイス」の1つも持っていないと様にならないか、と思いスマートウォッチにも目がいったりします。

ウェアラブルデバイスの怪しいオジサン

ふと深夜、テレビをつけると多数のウェアラブルデバイスを身に付け過ぎた怪しいオジサンが出ていました。「あ、怪しい。怪し過ぎる・・・」

でも、映っていたのは放送大学「日常生活のデジタルメディア」で、怪しいオジサンは塚本教授という神戸大学の先生でした。その容姿に魅かれて見ていたら、話が結構面白い!

  • ICTの普及によって誰もがライフログを自動的に取られるようになる
  • 今、プライバシーの問題が世間を騒がしているが、将来的には「ライフログは取られて当たり前」、「プライバシーは一定程度さらけ出すもの」というように、プライバシーに関する常識が変わるのではないか
  • ライフログが取られることで、人々の生活が良くなる(例えば、病気の原因がすぐ特定出来るとか、何をするにも最適な度合いが事前に分かるようになるとか)なら、それもあり
  • 一方、個人に関するあらゆる情報がデータベース化されると、マイナスの影響も。例えば、データから「この人はあと10年後に大病になる可能性が高い」となれば、就職活動で不利になるとか、保険に入れないとか、自分の知らないところで勝手に判断されてしまう
  • 実際、アメリカでは個人に関する各種データを入手し、それらを紐付けて、マーケティング会社に販売するデータブローカーと呼ばれる産業が拡大している

と言った内容。放送大学、面白いなぁ。

データブローカーについて

データブローカーについての話は、以下の動画がとても分かり易く且つ詳しく説明しているので、一見の価値有り!です。「アメリカ国民の87%はたった3つの情報から個人を特定されうる」といった話や、ケンブリッジ・アナリティカが米大統領選挙でやったトランプ候補支援の話とかも出て来ます。

「やべー、自分のデータはこんなに企業へ取られているのか(汗)」と思いました。

ICT4Dのコンテクストで考えてみた

さて、ICT4Dのコンテクストで考えてみると以下のようなことが言えるかなと考えました。

  • データで個人が丸裸になると、金持ちや高学歴や健康な人達がより一層優遇される社会になる(データから育ちが良いのがわかるので、一流大学や一流企業が喜んで受入れるとか)
  • やはりICTは個人の持っている能力や財力をAmplify(増幅)するだけ、という以前から言われている原理原則と繋がる
  • 一方で、データによって個人が特定されることで、これまでIDがなかった人達が得られる恩恵もある(以下、Wiredの記事「ブロックチェーンが、社会から置き去りにされた「記録なき人々」の身分証明になる」からの抜粋。記事では、モルドヴァの農村で電子IDを普及させることで人身売買を抑制する取組みや、「ID2020」というMicrosoftやアクセンチュアが国連機関と連携しIDを持たない子供に身分証明の手段を提供する取組み等もっと色んな事例が取り上げらてます)

国連世界食糧計画(WFP)が17年5月、ヨルダンに住むシリア難民を対象に開始したものが挙げられる。アズラク難民キャンプでは、地元の食料品店の買物クーポンが支給される。WFPは生体認証技術とブロックチェーンを使ったシステムを構築し、店舗に置かれた専用のスキャナーを覗き込むと網膜スキャンで個人を認証し、買い物できるようにした。金額や内容は、「Building Blocks」と呼ばれるEthereum(イーサリアム)をベースとしたブロックチェーンに記録される。(中略)専門家によると、難民の生活が再び落ち着いた際に、蓄積された買い物の記録がある種の信用履歴として利用できる可能性があるという。

  • 先進国ではデータの公共利用よりも商業利用に拍車がかかり、そのうち「実際よりも優秀に見られるライフログの残し方、教えます」とか「保険会社に優良顧客と判断されるためのライフログの残し方、教えます」的な仕事も出て来そう(全然運動してないのに定期的に運動しているようなデータを自動的にアップロードするアプリとかも)
  • 途上国の人々のデータが欧米大企業の商業利用に吸い上げられていくのは止められないだろうけど、先進国よりも途上国のほうが、公共サービスの質が低いだけに、データの公共利用による恩恵を多く得られそうかも

以上、結論はないのですが、思ったことを書いてみました。放送大学の〆のフレーズも、今は変革の時代で結果が分からないので「毎日がプロセス」と思って、変化に対応することが重要というもの。この「毎日がプロセス」ってセリフはなかなかいい響き。

さて、スマートウォッチを買うべきか?悩むなぁ。

“D4D 〜データ・エコノミーとICT4D〜” への3件の返信

  1. 私は2年ほど前からFitbitのBlazeをつけています。スマートウォッチというよりは活動計ですが、トレーニングのログも取れるので選びました。またバッテリーも5日くらい持つので、ほぼシャワーを浴びる時以外はずっとつけています(寝るときも一緒)。すぐに飽きるんじゃないか?と思ってましたが、意外と飽きず、毎日データを取り続け、iPhoneに転送して見ています。もちろん、データはFitbitにも送られています・・・
    で、思うのはこれらのデータが誰にとって一番有益かというと、自分自身です。体調悪いと思うと平静時脈拍が上昇していたり、眠りの質が下がっていたり。また、Cardio fitness (VO2 Max)が可視化されることでトレーニングに対するインセンティブも高まります。
    データブローカーに売られる危険性はありますが、メリットの方がはるかに大きいと思います。
    私はFitbitが気に入っていますが、今落ち目になっています。スマートウォッチ選びは自分の欲しいデータは何なのか?機能によって最適のものを選ぶ必要がありますね。

  2. メリット、デメリットを考慮してサービスを使うということが出来るのが理想的ですね。サービスを提供する側は極力分かりやすい事前説明を提供するべきですが、今の読む気がなくなるような長文で分かりにくい利用規約は、どうにかしてほしいです。動画の女性も言及してますが。
    時計は結局、デザインと価格からアナログのを勝手しまいました(笑)

  3. データという観点から言えば、先進国のそれと途上国のそれってかなり持つ意味が違うでしょうね。先進国の場合、データはあらゆるところに転がっていて、それをリンクさせることでビジネスになる。ウエアラブルよりもヤバイデータがSuicaとか電話/スマホで日々蓄積されている。ビッグデータなんて響の良い名前がつけられてるけど、実際は巨大な個人情報の集合体ですよね。だから日頃Suica使って通勤したりコンビニで買い物してたり、スマホでチャットしてたり買い物してる人がウエアラブルにだけ神経質になる必要はないと思う。最近のAndroidって万歩計もデフォだし・・・
    翻って途上国の場合、先進国にはもともとあるデータ(住所だとか家の電話番号だとか社会保険関連のデータだとか)が存在しないか意味をなさない(モビリティが高すぎて意味がないとか)訳で、これらに替わる個人データとしてモバイル等のデータを使おうという試みが様々なICT4D関連のアクティビティになるけど、様々な障壁が実際にはある。先進国と同じようなデータが途上国にもあるけど、それが持つ意味は違うということを認識しないと間違いが生じてくるでしょうね。私個人はこのギャップを埋めるのがICT4Dの役割なんじゃないかと思ってます。

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