このところ援助機関や民間企業による、『社会課題解決のための斬新なアイデア募集します!』というイベントが目白押しですが、先日JICAが「Africa Open Innovation Challenge」という企画でアイデア募集を開始しました。
国際協力機構(JICA)では、科学技術とアフリ力の社会課題・ニーズをマッチングさせ、これまでのやり方にとらわれない発想で社会課題の解決に取り組むことを目指しています。
Source: https://openinnovation-2020.com/
アフリ力諸国の直面する開発課題を解決し、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げる「Leave No One Behind」や、持続可能な開発目標(SDGs)を達成するため、従来の地道な取り組みに加え、科学・技術・イノベーション(Science, Technology and Innovation: STI)を活用し、より包括的で持続的な開発を進めることが求められています。JICAでは、アフリカ地域の開発課題を解決すべく、 技術協力プロジェクトや技術専門家等と連携し、 STIの適用可能性にかかる調査を実施しています。
その一環として、オープンイノベーションによる、日本およびアフリカの民間企業、政府、各種団体、学術機関等の持つ技術やアイデアを募集しています。
ベナン、ガーナ、ザンビア、セネガル、タンザニア、モザンビークといったアフリカ諸国が対象で、以下のような課題を解決できるソリューションが求められています。選考を通過したアイデアには、JICAが現地のネットワークを活用し実証機会を提供(500万円を限度に実証費用をJICAが負担)することになっています。以下、各国のテーマ抜粋です。タンザニアとモザンビークについては、まだ「Coming soon…」となっていますね。
ベナン(11月8日締切)
社会のデジタル化を推進するためのIT人材育成を可能にするイノベーション
(想定するソリューション例:遠隔や動画等でプログラミング教育等を提供するソリューション)
ガーナ/ザンビア(11月8日締切)
渡航制限下においても、途上国の現場に効果的な技術指導を提供できる遠隔コミュニケーション技術
(想定するソリューション例:ハンズフリーで視界や作業状況を共有しながら技術指導や遠隔コミュニケーションをサポートできるウェアラブル、AR/VR技術やサービスコンテンツ、ロボットなど、作業の様子を共有しコミュニケーションがとれる技術)
セネガル(11月22日締切)
その1:農業普及員向けタブレットを有効活用するイノベーション
(想定するソリューション例:タブレット端末を活用した灌漑稲作に関する情報収集、そのタブレット端末を更に有効活用するためのソリューション)
その2:気象予測等によってコメ農家の意思決定をサポートするイノベーション
(想定するソリューション例:気象、土壌、作物の育成データ等を利活用し農家の意思決定をサポートするソリューション)

ここから追記(2020年11月8日)です!
タンザニアとモザンビークについてもテーマが追加されています!
タンザニア(12月7日締切)
その1:SHEP(市場志向型農業)アプローチの効果を高める、 農業普及員及び農家によるマーケティングを支援するイノベーション
(想定するソリューション例:農業普及員や農家グループが保有するタブレットや携帯電話等の端末を用いて市場情報等を取得・蓄積し、その情報を必要とする農家と共有するソリューション、農業普及員や農家グループがマーケティングに活用できるMAツール、CRMツール、現在、農家グループが紙に記入している市場情報をデータ化するソリューション)
その2:農村部における農業従事者/農産品加工業等に従事する中小零細企業の 金融アクセス改善を促進するイノベーション
(想定するソリューション例:革新的な信用スコアリング等により農家や農産品加工等に従事する中小零細企業向け小規模融資を可能にするソリューション、農村部の金融リテラシー向上に資するソリューション、脆弱なインフラ環境下においても金融サービスの提供可能にするソリューション)
モザンビーク(12月7日締切)
教員養成校における授業改善に資する、教員・生徒の行動・発話を可視化・分析するイノベーション
(想定するソリューション例:センサーやカメラ等を用いた教員・生徒の行動・発話等の可視化・分析による授業改善提案の自動化)
ご関心のある方、締め切りや応募方法については、募集サイトでご確認ください!
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