ICT4Dは有望な研究テーマ?

ICT for Developmentブログに、ICT4D分野の研究がこの10数年でどれだけ増えたかについてがレポートされてました。そこから、以下の表を拝借。

この調べによると、1999年と2008年のICT4D関連の研究数(学術誌で出版されたもの)を比較すると、2008年は1999年の2000%(20倍)以上の数になるという。
この数値は、学術誌データベースで、「ICT」と「開発途上国」の両方でヒットする数をもとにしている。比較のために、「政治」と「開発途上国」で検索してみると、関連する論文の数の1999年から2008年の間の伸び率は、14%。同じく、 「開発途上国」のみで検索した結果は、57%の伸び率で、「ICT」だけでの伸び率は126%である。
こうして比較してみると、ICT4D分野の研究が昔は殆どなく、最近になって急激に増えてきていることがわかる。この記事をかいているHeeks教授も、「自分がICT4D分野の研究を始めたときは関連書物が1つの本棚に収まるくらいだった」と書いている。

自分もICT4D分野を勉強したいと思い立ったのが2005年の頃で、ネットで検索しても日本語のサイトでは殆どめぼしい情報がなかった気がする。日本の大学院で、ICT4Dを勉強したいと思って、色々調べても、ICT4Dをドンピシャで勉強できそうなところは未だ見つからないし。でも、最近の途上国での携帯の普及やOLPCなどの動きを見ると、日本でもこの分野の研究はこれから注目を浴びるのでは?という期待が持てます。

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コメント

  1. Shun より:

    ICT4Dに関するサイトがあるのを今日、検索から知り、うれしくなりコメントを残します。私も協力隊の経験から開発での情報の役割に関心を持っております。現在日本で国際機関に勤めています。そこで「情報」を扱っているのですが、政府等の中間レベルで止まってしまい、最後の人々まで情報を届けることはできていません。
    私の興味は情報を途上国に届ける側面よりも、彼らの情報がどのようにしたら先進国、彼らの国内においても意味のあるもの、ほしくなるような情報になるかです。
    たびたび立ちよさせてもらいます。

  2. tomonarit より:

    Shunさん
    コメントありがとうございます。細々とですが、ICT4Dのブログをやってます。
    協力隊OBとは奇遇ですね。自分も隊員時代の経験がきっかけで、開発業界に入ったくちです。

    先進国→途上国じゃなくて、途上国→途上国 or 先進国 といった情報の流れが作れれば、途上国にとって凄いメリットになると自分も感じます。
    そういった点では、SNS等のコミュニティサイトには可能性を感じます。
    また、一方では情報発信のツールがあっても、途上国の人々が価値ある情報を選んで、魅力的なプレゼン方法で情報発信するためには、やっぱり教育が重要なんだろうとも感じます。

    最近は更新がかなり不定期ですが、また立ち寄って下さいね。
    宜しくお願いします~

  3. […] ただし、日本におけるICT4Dの大家、ICT for Development.JPによれば、ICT4Dの研究数は増えているとのこと。 […]

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