ついにバングラデシュに3Gが到来

ついにバングラデシュに3G到来!

日本ではやれLTEだやれ4Gだと言われているが、ここバングラデシュはまだ第二世代である(日本でいうiモード時代)。その電波でスマホを使うのは宝の持ち腐れ以外の何物でもなかった。

そのバングラデシュ、これまで何度も3Gの話が出ていたのだが、政府の提案するライセンス料の高さに民間企業がボイコットを続けており、膠着状態に陥っていた。

それがようやく妥結となり、めでたく大手四社が年内にも3Gを導入することとなった。この3Gの周波数帯ライセンスを買うために大手四社が払った総額はなんと500億円にも上る。この額、一体どこに行くのであろうか。年末と言われる選挙資金に流れないことを祈るのみである。

前置きが長くなったが、私は3Gの全国規模での導入は、開発という観点ではとんでもなく大きな影響を与えうると考えている。

まず、1億5,000万人の人口のうち、まだインターネットにアクセスしているのは800万人であり、ほとんどが携帯通信である。スマホの普及と共にこれが爆発的に増加し、大きなビジネスチャンスが生まれる。

地理的な観点でも、都市部ではWimaxなどのブロードバンドも普及しているが、地方部ではまだまだネットワークは細い。当然ADSLも光ファイバーも来ていない。そこに3Gが入るということは、一気にブロードバンド化が実現する。携帯だけでなくパソコンもこの3G電波を使うことになる。

つまり、SMSだけの地域にストリーミングが発生し、リッチコンテンツがダウンロードできるようになり、SkypeなどのTV電話ができるようになる。

これは教育、保健などの分野ではメディア教育、遠隔医療など大きな可能性を秘めたものになるし、ビジネス分野でも民間企業のソフト•アプリ分野の進出を後押しすることになる。

iモードからスマホへ。3G導入によって何が起きるのか、今から楽しみである。

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コメント

  1. Ozaki Yuji より:

    3Gの解禁は大きなインパクトですよね。2007年頃から発売されている端末は、ハードウェアとして3Gや3.5G対応ものが多かっただけに、利用者が素直に恩恵にあずかることができる(オペレータ側も新たなサービス提供で収入の機会が増える)、と。また、基地局設備も3G以降への対応は普通ですし。
    先日訪問したパレスチナでは、イスラエルが3G通信に対して規制をかけている….といっても「なんやそれ」な人が多いんですよねー(苦笑)。

    • Kanot Kanot より:

      まぁこればっかりは体験してみないと比較できないですよね。私もLTEとか未経験ですし、、、
      とにかく国内ブロードバンド化への障壁が格段に下がったのは間違いないです。
      線引っ張らずにアンテナ立てるだけですし。

  2. あだち より:

    以前(2006年頃)からCityCellがCDMA2000でサービスを提供していましたが、3Gサービスではなかったのでしょうか。

    • Kanot Kanot より:

      国営のTeletalkがシェア挽回のためか優先的に3Gサービスを半年ほど前からの開始していますが、本格的な導入は今回が始めてです。

  3. tomonarit より:

    バングラの携帯サービスが改善されると良いですね。
    世銀のレポートで、携帯普及率が10%上昇すると、経済成長率が0.81%上がる(途上国120ヶ国平均)という結果が。バングラの経済成長も加速しますね。
    “Recently, the World Bank conducted a new
    analysis to test the impact of telecommunications
    penetration on economic growth rates at
    country-level. According to this analysis of 120
    countries, for every 10 percentage point increase
    in the penetration of mobile phones, there is an
    increase in economic growth of 0.81 percentage
    points in developing countries,”
    (http://www.proparco.fr/webdav/site/proparco/shared/PORTAILS/Secteur_prive_developpement/PDF/SPD4/SPD4_Christine_Zhen_Wei_Qiang_uk.pdf)

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