バングラで農民向け携帯アプリの会議

1/20の現地新聞に、農民向けの携帯アプリに関する政府主催会議の記事が載っていたので紹介する。農業に携帯を活用して・・・といった話は各国で既に存在している話と思われるが、今回の会議はICT省や通信郵政省などの省庁に加えて、民間ソフトウェア会社や携帯電話キャリアなども参加したようで、活発に意見交換が行われた模様。

この会議の目的は、携帯アプリの開発・利用を通じて、農民が効率的に農作業を行い、公平な価格で市場に販売出来ることを目指すとのこと。実はバングラデシュには農協のような政府系の団体はほとんど存在せず、大半は民間のブローカーを何重にも経て市場へ流れていく。当然その過程で多くのコミッションが抜かれ、農家は恐ろしいほどの低価格で出荷している。

会議の中では、以下のような提言・発言がなされたとのこと。
・国内でのスマートフォン組み立てを推進し、農民に低価格のスマートフォンを販売するべき。
・国内のソフトウェア会社による、バングラの実態に合った携帯アプリの開発を行うべき。
・産官学、NGOが一体となって進める(実際バングラはBRACなどNGOの力が非常に強い)。
・現在の農業系大学ではICT教育は非常に遅れている。
・ICT市場の成長を考えると、10万人のエンジニアを育てる必要がある。
・携帯電話キャリアはCSRの一環として農村部の支援をする準備がある。
・UISC(農村部の情報センター)の知名度が低く、活用レベルが低い。

これらの計画・提言のうちどの程度が実際に予算がついて動き出す物なのかは未知数ではあるが、ICT省と農業省が中心となって真に使える携帯アプリが開発されることを祈るのみである。

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Kanot
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コメント

  1. さいと より:

    いつも拝見しています。
    農業の問題に現地で課題意識を持って取り組むとはすばらしいですね。
    バ国のケータイ普及率も高いので、より効果的になりそうだなぁと思いました。
    バングラデシュでのこの活動のその後の進展はどうなったかご存知でしょうか?

    • Kanot Kanot より:

      コメントありがとうございます。聞いた話ではなく新聞記事だったので、進展はわからないです。えてして殆ど動いてないという話が多いので、あまり期待せずに見ようとは思ってますが(笑)

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