これまでこのブログでもあまり話題にしたことがないGold Farmingについて、Heeks教授のICT4DブログとInfoDevのサイトに同時にトピックが載っていたので、紹介したい。Gold Farmingとは、オンラインゲームのアイテムやゲーム上のお金を売って現金を得ることである。このブログでも一回だけ触れたことがあった。
最近のICT4Dブログに、実際にWorld of Warcraft (WoW)というオンラインゲームでこのGold Farmingを実施している大学生(名前から判断するに東ヨーロッパの方)がどれだけ儲けているのかが詳しく紹介してある。ゲーム上では売買は出来ないルールになっているので、ゲームのアイテムなどを売買するためのサイト(www.offgamers.comなど)で売買は行う。アイテムやゲーム上のお金を買いたいユーザーと売りたいユーザーはチャットで交渉をするため、英語が出来ないといけない。中国などにもGold Farmingでお金を稼ぐプレイヤーがいるが、英語が出来ないそういったプレイヤーの変わりに英語で交渉して仲介することでもお金を得られるという。また、ゲームのやり方とGold Farmingでお金を得る方法を教えるセミナーみないなことでも報酬を得られる。途上国でもネット料金が定額制なら、他のプレイヤーの代わりに単純なバトルを繰りかえしてそのキャラクターのレベルアップをしておくとか(←スライムを沢山倒すみいたいな)、他のプレイヤーが落としたアイテムを拾い集め、それを販売するなど、お金を稼ぐ方法がある。途上国と先進国の為替レートを考えれば、結構な儲けになるようだ。とはいえ、Heeks教授のICT4Dブログによれば、ケースに取り上げている大学生は、ドル高やゲーム上通貨のレート低下傾向によって、彼は儲からなくなったようだ。細かい数字なども詳しく書いてあるので興味があれば是非、ICT4Dブログを見てみてください。
一方、InfoDevにも、“Making money from the Virtual Economy: Science Fiction or Development Opportunity?”というタイトルで、Gold Farming(バーチャル・エコノミー)についてのワークショップを開催するというお知らせがあった。Gold Farmingを行う人が中国とベトナムで約400,000人もいるという。
これらの記事を見ていて、自分も昔、同じようなことが出来ないか考えたことがあったのを思い出した。
アフィリエイトで1クリックしてもらえたら、広告主から自分に1円入るといったバナー広告がある。例えば、そいうったバナー広告を100個まとめて次から次にクリックできるようなサイトを作る。自分の友人のエチオピア人(エチオピアに住んでいる人達)に、それを日毎、異なるインターネットカフェからクリックするように依頼する。一日で100円入ると考えると、週5日やって、1ヵ月で2000円(500円/週×4=2000円)。今、2000円はエチオピアのお金にすると400ブル位。喫茶店でのコーヒー1杯が5ブル位なので、悪くない額だ。でも、インターネットカフェの値段が10分で1~2ブルで、100個クリックするのに100分かかる(56Kと遅かったりする・・・)とすると20ブル(=100円)かかることになるので、結局儲からない。。。ネット料金が安いネットカフェに行ったとしても、その毎月の稼ぎを送金する手数料の方が高くついてしまう。10人とか20人とかのグループを作って、送金はEMSで現金をそのまま送っちゃうといった方法で送金コストを抑える手も考えてみた。が、現地の人達に見入りが少ないわりに、そんなアフィリエイトサイトをメンテする手間が惜しく、そもそも、「楽して儲ける」ってことを推奨するのも気が進まなかったため、実行には移せなかった。
まぁ、自分の考えはさておき、今後、携帯電話でネットが出来るようにり、携帯の通信料金が下がっていくことで、バーチャル・エコノミーによって途上国の人々が現金を得る方法が今後もっと増えていくと思われる。これからどんな方法が出現するのか興味深いテーマである。
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