こんにちは、圏外を求めて各地をさまようKanotです。今日はデジタル・デトックス、つまりデジタル機器をあえて使わない期間を設けること、について書いてみたいと思います。
デジタル・デトックスとは
デジタル・デトックスとは、このデジタル化に溢れた日常だからこそ、あえてデジタルから離れた生活(デトックス=解毒)をしてみるという試みです。
その一環として、今夏は合計5日間、地方のキャンプ場に家族で行ってきました。一つの目的はリラックスすることでしたが、もう一つはデジタル・デトックスでした。小学生の子供たちは(時間制限はされつつも)Nintendo SwitchやYouTubeに毎日長時間触れている状態。私もCOVIDの影響で在宅勤務しているせいで、休日含めてついついPCの前に座って仕事をしていまっている状態。この状況をなんとかしなきゃと思い、短期間でもあえてインターネットが届かないところを目指してみました。
ちなみに、前回のデジタル・デトックス経験では、ブータン旅行中の5日間、携帯電話の電源をオフにするというチャレンジをしたのですが、スマホがポケットに入っていないのに、ポケットの中が時々バイブする(メールや着信がある)錯覚に陥る経験をし、「これはヤバイ」と感じました。
さて、今回行ったキャンプ場では、電波が非常に弱かったことと電源がないこともあり、家族でBBQして湖で泳いで自転車乗って・・と楽しい(アナログな)休暇を過ごすことができました。どうしても家にいると、夕飯後にはテレビやらスマホやらPCやらと、ついつい各自の作業になってしまいがちですが、今回は最小限のデジタル機器しか持参しなかったため、トランプやUNOをしたり、夕食後はキャンプファイアして火を囲みながら家族でゆっくり話をする、といういい機会にもなりました。
「圏外」が強みになる時代に
昨今の宿泊施設は「Wifiあります」が付加価値になる時代に入っていますが、これからは「Wifiも電波も圏外です」が付加価値になる時代が来ると思います(というか、個人的に欲してます)。というのも、これまで聖域だった飛行機の中でさえインターネットが繋がる時代になり、デジタル機器やインターネットからの逃げ場を探すこと自体が難しくなってきています。
そんな現状もあってか、例えば、デジタル社会の中心地であるカリフォルニアなどでは、施設の入り口などでデジタル機器を預けて、デジタル機器なしで生活することを主目的とする場所などができてきているようです。
これは私の妄想レベルですが、例えば、施設の入り口で機器全部没収されて、そのまま山の中に放り出されて、地図とコンパスと双眼鏡を頼りに数時間のタスクをクリアする深林散策。翌日は海に放り出されてシュノーケルなどのシンプルな装備だけ与えられて、ビーチ沿いでただただゆっくりせざるを得ない、とか逆にワクワクしませんか??
日本にも絶対にこういったデジタル・デトックスに関する新しいビジネスは伸びうるだろうなと思う今日この頃です。(もう既に日本でもあるんですかね??プチ出家などはこの類??)
デジタル・デトックスに関する世代差
こういった非デジタルな環境に対して感じる感情が世代によって異なるというのも、個人的に興味深い点です。例えば、私なんかはアナログ時代に育っているので、圏外の環境というのはちょっとした懐かしさとノスタルジーを感じる環境です。
一方、デジタルネイティブである子供たちにとっての圏外という環境は、もしかすると不安と新しさが詰まった未体験のゾーンである可能性があり、同じ環境でも受け止め方が大きく異なる(それぞれ違った魅力がある)かもしれません。
ここでも生まれる経済格差
一方、ここでも登場してくるのが、経済格差です。これまではデジタルがある人とない人、という格差(デジタル・デバイド)があり、富裕層から順番にデジタル社会の恩恵を受けれるようになってきました。一方、こういったデジタル・デトックス施設、先ほどのカリフォルニアの例だと一泊300ドルほどの施設になるそうです。
つまり、今度はデジタル・デバイドとは逆の、富裕層から順に非デジタル体験を味わえるという格差が今度は発生してしまっています。デジタル・ネイティブな若者にとって、非デジタルを知っている・経験していることはおそらくアイディアの幅などを考えても、強みになっていくはずなので、以前と逆のデジタル・デバイドが発生してしまうことはなんとも皮肉な、複雑な心境になります。
コメント
[…] デジタル・デトックスのすすめ|ICT4D […]