数年前からICT4D関連ニュースで、ルワンダがICTに非常に力を入れているというトピックを良く見かける(例えば、ルワンダのICT政策についてのこんなブログ記事もあった)。そして、この10月にルワンダがITUの評議会に選ばれたというニュースがルワンダ政府のICTに対するポジティブなコメントとともに、All Africa.comというサイトに掲載されていた。
ルワンダというと、マンチェスター大学の同級生に一人ルワンダ人がいた。当時、OLPCが話題になり始めた頃で、その女性はOLPCにも凄くポジティブな期待を抱いていた。自分は、「PC配るだけじゃ駄目でしょ?」とOLPCにネガティブな意見を持っていたので、その女性とディスカッションしたときに、「こんなにOLPCに期待してるんだなぁ」とちょっと驚いた。
コースワークの一環でクラス全員でインドのバンガロールへ行ったとき、彼女があまりにインドに詳しいので、聞いてみたら、バンガロールの大学に留学していたとのこと。なんでインド留学したのか?と聞いてみると、シリアスな回答でズンときた。
映画「ホテルルワンダ」で有名なルワンダ内戦によって、多くの知識者層が亡くなったり国外へ脱出していった背景から、ルワンダ政府は未来の知識者層育成のために、優秀な学生を積極的に海外留学させたという。しかし、イギリスやアメリカは多くの学生を送るには物価が高すぎる。そこで、インド留学が選択され、彼女にもインド留学の機会が与えられたとのこと。
「そうか、この人って自分の国の未来を背負ってんだなぁ。」と感じた。
ケニアと共にルワンダが東アフリカでのICT産業の中心地になろうと頑張っているという記事がGardian.co.ukのブログでもトピックになっていた。期待がかかる一方で、脆弱なインフラなど心配材料も多々ある点が指摘されており、「ナイロビで開かれた東アフリカICTサミットのなかで、インターネットによる地域発展についてスピーカーが話している最中に、停電になるという皮肉な事態に陥った」といった厳しい現実も書かれていた。
最近、ルワンダは外国に移住したルワンダ人達を自国に引き寄せ、欧米流ビジネスを学んだ彼らが経済発展に貢献しているという。ルワンダのICTによる発展が、自分の同級を含むそういった人達により成功することを願いたい。
コメント
ちなみに、EA-IGFで停電になったのは自分のセッションのときです。
実は安い蛸足電源の接触が悪いのが原因だったので、ホテル全部が停電になったわけではないのですが。
ちなみに、基礎インフラについてはルワンダは一年もたたないうちにアフリカ有数のバックボーンを持つ国になります(それを適切に維持管理できるかはまた別の話ですが)。 現在JICAとUNECAのサポートの基、次の5カ年計画を作る作業を行っています。 今回の5カ年計画は第2次計画で整備されているインフラを如何に使いこなせるようになるのかがメインになります。
ということで、どちらかというとインフラのチャレンジというよりかは、適切な人的資源を作り出し、適切なツールと共に使う事がチャレンジになるかと思われます。
道は長いですが、何とか成功してほしいですね。
停電になったときにプレゼンされていたとは・・・。
でも、ルワンダのインフラ、ほんとうにすぐグレードUpされるんですね。ルワンダのICTを活用した発展にJICAが協力しているのは、日本人として嬉しい限りです。是非、頑張って下さい!期待しています!!
[…] そして、なんと日本企業でもアフリカでオフショア開発を実施する企業がありました。最近、オフショア開発というとチャイナリスクから、ベトナム、マレーシアやミャンマーといったアジア諸国の話が良く日経コンピュータなどに掲載されていましたが、アジアを飛び越えアフリカへ。レックスバート・コミュニケーションズ株式会社というIT企業がルワンダでのオフショア開発事業に取り組んでいるのです。以前、このブログでもルワンダがIT立国を目指しているという話は掲載したことがありましたが、日本企業との連携が出来るとは、なんとも嬉しい話。私の第二の故郷エチオピアでもIT企業が日本企業と連携する日が来ることを願ってます。そう遠くない未来かも。 […]