Facebookを通じて「International Development Youth Forum(IDYF:国際開発ユースフォーラム)」という団体の方から連絡を貰いました。2012年に設立されたこの団体は、国際開発に関心のある学生達のネットワーキング的な活動をしているそうです。
何故ICT4Dブログに…?と思ったのですが、この団体が毎年行っている「国際開発ユースフォーラム」(場所は東京)の2018年のテーマが「“How should we co-exist with ICT? Does ICT bring us peril or prosperity?”」というもの。ほほぅ。
このフォーラムは約一週間、参加者がディスカッションしたりするプログラムなんですが、ディスカッションのお題が「“How could the use/advancement of ICT contribute to achieving inclusiveness within society?”」。具体的には3つの事例に基づいた議論を行うものですが、うち2つがICT4Dネタなのです。なかなか面白そう(以下、IDYFのサイトからコピペです)。
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- 「ベトナムの農業におけるICTの活用」
アグリ・インフォマティクスと呼ばれる、データ分析に基づいて適切なアドバイスを提供するシステムが大きく注目されている。生産の効率化、低コスト化、専門的な経営、人材育成、信頼性など様々な問題を解決できて農業の第6時産業化が促進されるからだ。ベトナムでは、2010年のICT早期強化プロジェクトに関する首相決定に基づいて、2020年までにICT技術を農村まで拡大しようと努力している。ICT協力を謳った日越共同声明を受けて、JICAはベトナムでのAIに関するODA輸出を頑張っている。本会議では、日本がベトナムで行っている農業情報支援事業を様々な角度から分析し、どのような開発であるべきで、かつどのように改善できるのかを考える。
- 「コロンビアの紛争後の平和構築におけるICTの役割」
コロンビアは内戦とそれに続く複数の危機を1960年から50年の長きにわたり経験した。FARC(コロンビア革命軍)と ELN(民族解放軍)の2大ゲリラ勢力は 政府に対し活発に反乱を起こし、麻薬取引や人身売買といった国際的組織犯罪により活動資金を調達していた。現在、政府はいずれの勢力とも終戦協定を締結し、紛争後の復興と発展に向けて舵を切った。コロンビアのICT大臣はICTが社会の統合を進め、市民参画を促し、民主化の定着に資し、以って復興と開発を加速させるとしている。国家的なICT大綱である “Vive Digital 2018”は ①働き方の改善②雇用創出③企業家支援④都市と地域の転換を4本柱に据えている。しかし同時に大臣は高齢者や障がい者はこうした社会の抜本的な変化に際してより大きな困難を抱えるとも認め、懸念している。さらに国内外の努力にも係わらず若者の失業率は17%近い。本ケーススタディにおける要点は「コロンビアにおけるICT活用・発達への情熱はデジタル・デバイド、高い若者の失業率、紛争後の復興という諸問題の解決に繋がるのか」であろう。参加者はICT活用がコロンビアにおいて相応の解決策であるのか状況を混乱させるだけなのかについて社会に存在する様々なギャップを念頭において熟慮する。
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面白いテーマ設定で、思わず自分も参加したくなったのですが、若者限定イベント(18〜28歳が対象)ということで、オジサンは参加不可能でした(涙)
しかし、世銀のWDR2016のテーマがICT4Dだったり、民間企業もICT4Dという用語を使うようになってきたり、SDGs達成のためにSTI (Science, Technology, Innovation)が注目されたりと、ここ最近、ICT4Dの波が来ている気がしています。そして、こういう若者のフォーラムのテーマにもなるとは。10年前とは偉い変化だなぁ・・・。
と、なんだか浸ってしまいましたが、この「国際開発ユースフォーラム2018」(2018年3月11〜18日)に参加したい方(年齢制限18〜28歳の若者)は、この団体のWebサイトから申込みしてみてはどうでしょうか(締め切りが12月17日と結構迫ってます)。
コメント
[…] そして、SNSを通じて全くコンタクトがなかったIDYFから連絡をもらったことを考えると、前回のKanotの投稿にあるように、情報発信はしておくもんだな、と思いました。 […]