Faceboook vs フェイクニュース

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サブタイトル:信頼の数値化でフェイクニュースをなくせるか?

こんにちは、Kanotです。昨今トランプ大統領をはじめアメリカで話題になっているフェイクニュース、大きな社会問題となりつつあります。アメリカによると、2016年の大統領選挙では、ロシア関係者が大量のフェイクニュースをばらまき、世論を操作したとして問題視されています。

そのフェイクニュース対策としてFacebookが独自のロジックを導入すると発表しました(写真も当サイトから引用)。ニュース記事の中で、読者が高く評価したものをフェイクじゃない記事と判断し、優先的に表示するというものです。じゃあその評価とはなんぞやというと、例えば以下のような点を数値化するようです。

・読者によるニュース記事の評価(「いいね」的なイメージか。)
・評価が高い読者による記事評価は、より優先的な扱いとする
・機械学習による記事レーティング
・これらによって数値化された記事を優先的に表示させる。

当然この発表には賛否両論が起きています。まず、このロジックの良さそうな点としては、とても民主的ですよね。多くの人がいいと評価したものを、より信頼性の高いものとする。多くのケースではこれでうまく行くのだと思います。一方で、やはり気になるのが、少数派の意見に寄った記事が排除されることにならないかということです。これらのロジックでは、少数派の意見を扱った記事で、信頼性の数値を高めることは難しいと考えられます。

また、まさに大統領選挙がいい例ですが、人間でも難しい真偽の判断を、ロジックだけで本当に排除できるのか、そして正しい少数派の意見を拾えるのか、正直よくわかりません。

先日、Google, Amazon, Facebook, Apple(この4社の頭文字で「GAFA」)がいかに世界を支配しつつあるのかについて書かれた「GAFA」という本を読みましたが、まさにそこに描かれている世界で、Faceobookの目指す「正しさフィルター」がかけられた情報だけが意識せずに入ってくるようになるって怖いことですよね。これまではそういった新聞やテレビのバイアスが嫌だった人たちがネットの世界に流れてきたのですが、気をつけないと、気づかないうちにマスメディア(この場合はGAFA)の意見に流されていることになります。

いくらVRが進化しようが、ネット情報が進化しようが、フィルターのかかってない情報を得る力や、自分の目で見て確かめる現場力は今後も重要になってくるんでしょうね。

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