ネットを通じた途上国へのマイクロファイナンスと言えば、Kivaが有名。そのKivaと同じような仕組みで、途上国の学生に奨学金を貸すVittanaというサイトがあるという記事を、TechCrunchで見つけた。
VittanaはAmazon.comの元社員が始めたNPOで、Kiva同様にWeb上に掲載された奨学金貸与候補者の中から、「彼になら!」とか「彼女になら!」と思える人に一口25USDの奨学金を貸与する。候補者は、自分への融資額の合計が希望額に達したら、その奨学金を受け取れる(実際には、現地のNGOを通じて、本人に奨学金が渡される)。奨学生となった者は、その資金で大学なり専門学校なりに入学し、卒業後にお金を返済していく仕組み。Kivaと同様だけど、対象がビジネスでなく教育という点が違う。
“昨年の5月にベータを開始したVittanaは、これまで世界中の200名近くの、学位取得を目指す学生たちに、総額11万ドルあまりを貸し付けている。現在Vittanaが事業展開をしている国は、モンゴル、ニカラグア、パラグアイ、ペルー、ベトナムなどで、インドやアフリカへの展開ももうすぐ始まる。 Vittanaから融資を受けた学生たちの返済率は97%である。”(TechCrunchの記事から)
Vittanaにしても、Kivaにしても、自分が最も驚く点は、ネットを使っている点ではなく、この返済率をどう担保しているかという点。
自分もエチオピアに居たときに、ムハマド・ユヌス気取りで信頼出来ると思えるエチオピア人に融資したことがある。最初はもっとも仲の良い友人の若者に4万円程を融資した。彼はそれでレンタルDVD屋を始めたが、結局ビジネスは上手くいかずに終わった。結局、彼の家にDVDプレイヤーと沢山のDVD映画が残ったのみ。
二度目は、やはり信頼出来る女性に、美容院を始めるための融資をした(ちなみに、彼女は既に美容院で何年も働いていた実績があり、顧客もそれなりにいた)。12万円くらい。彼女はしっかり稼いでコツコツ返すことを誓い、その旨を約束する書類も作ってサインもした。けれでも、結局、家賃の値上がり等で美容院は上手くいかず、オイラの12万円は帰って来ず・・・。
こんな経験から、小規模ビジネスなり教育なりに融資して、その金がちゃんと返済されるということの凄さに感心する。とても。ネットを使ってお金を集める仕組みも凄いが、現地で信用出来る融資先を見つけて、きっちり取り立てをしている現地NGOの腕力も凄い。それとも、単にオイラの運が悪かったのか・・・。
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