WAKU-WORK ENGLISH !というWebサイトがある。これは、英会話の勉強をするためのWebサイト。スカイプを利用して、フィリピンにいる英語講師による英会話講座を、お手ごろ価格で受けることが出来る。
慶應の大学院生が始めたこのサービスは、NGOの保護を受けて育ったフィリピンの大学生を英語講師として採用し、その収益をストリートチルドレンのために使うことで、フィリピンのストリートチルドレンを支援する仕組み。WAKU-WORKの活動は日経新聞にも取り上げられている。
インターネット回線が安定している途上国なら同様のビジネスが可能だろう。インドや南アフリカでも英語が話せるし、カメルーン等アフリカのフランス語圏ならフランス語会話のサービスが出来る。タイ語やインドネシア語なんかも、日本人でも習いたい人は結構いるんじゃなかろうか。通信インフラの改善が及ぼすインパクトは大きい。
途上国の通信インフラが整ってくれば、語学を学びたい人と教えたい人がSNSなんかで知り合って、個人教師として儲けだす人も出てきてもおかしくない。そういう場が当たり前になれば、スワヒリ語とかアムハラ語なんかの特殊言語でもビジネスチャンスはありそうだ。地域研究者や学生などで、そういう特殊言語を習いたいって人はいるだろう。アフリカの田舎の人たちが携帯電話で、現地語を外国人に教えて対価を得るなんてことも。
でも、他人に語学を教えるのは、母国語であってもかなり難しい。それなりの訓練をつんでテクニックを見につけた先生でないと、お金をとって語学を教えるレベルには達しないだろう。(自分もプロではないエチオピア人に何度かアムハラ語をならった経験があるが、イマイチだったし、逆に自分が日本語を教えたときも、かなり難しいと感じた)
その点、WAKU-WORKでは、きちんと英会話講師としてのスキルを教育し、一定レベルに達した者しか講師とはしないといった、職業訓練がちゃんと行われているとのこと。結局、ICTがビジネスの可能性を広げるとしても、必要なのは本当の意味でのスキルであり、ICTはツールに過ぎない。WAKU-WORKも本質的には、ICTプロジェクトなんじゃなくて、教育・職業訓練プロジェクトである。ICT4Dプロジェクトという区分はあっても、結局、ICTはツールにすぎないという点が認識すべき重要なポイントだろう。
話は飛ぶけれど、個人的にエチオピアの携帯電話へ日本からスカイプで電話を良くしている。しかし、2回に1回は繋がらないし、繋がっても音質が悪い。日本でスカイプを利用した「アムハラ語会話教室」を開くには、回線状況やプロ講師の育成と、なかなかハードルは高そうである。
コメント
同じようなイニシアティブでは家庭教師を遠隔から行うものがありますよね。 特にアメリカのインド系の家族などは、インドの学生に子供達の数学の家庭教育を頼んでいるみたいです。
今後ブロードバンドが広がっていく中、移民の親達が母国語を子供達に教えるために同様のサービスを使ったりも考えられますよね。
>あっちゃんさん
こんにちは。
移民の親達が母国語を子供に教えるために、こういったサービスを利用する可能性は面白いですね。以外にニーズがあるのかも。特にその国の人達が積極的にこういうサービスをビジネスとする方が、先進国の人がやるよりも、よりニーズにあったものとなる気がします。
[…] 以前tomonaritが紹介したWAKU-WORK ENGLISHの投稿にインスパイアされたわけではないが、昨年からこの類のフィリピン人講師とのオンライン英会話を実践している(WAKU-WORKではないサイトにて)。 ICT4Dというよりは、ただの感想に近いが、せっかくなので書いてみようと思う。 […]