CEATEC JAPANというIT・エレクトロニクス展に参加した。最先端技術の展示会ということで、国際協力とは一見関係なさそうだが、最近気になっていたグリーンITというキーワードで講演や展示が複数あるということで、参加してみた。
グリーンITの分類としては、大きく2つ「of IT」と「by IT」がある。
「of IT」とはIT機器自体の省エネ(例:省電力エアコンなど)のことであり、「by IT」とはITによる社会の省エネ(例:電子カルテなど)である。
講演では、日本のグリーンITの事例紹介に加えて、アジア各地での取り組みの紹介など、興味を引く内容だった。途上国だと思っていたアジアで省エネやエネルギー効率などに本気で取り組んでいることも驚きだった(排出権取引などで削減メリットがあるからかもしれないが)。
ただ、日本及びアジア地域のグリーンIT事例として挙がっていたのは、現時点ではCO2削減のための取り組みというのが大半であり、省エネ取り組みの紹介がメインであった。
個人的には国際協力との関連としての情報収集という目的で参加していただけに、もっと「by IT」寄りの話が聞きたかったが、今回の講演トピックでは多くはなかった。(配布された事例集には、日本国内の事例ではあるが、TV 会議や道路交通改善策、電子カルテ、e-Learningなどが載っていた。)
もう少し具体的に書くと、同じ環境×ITでも、例えば津波予測や災害情報システムであったり、アマゾンの森林保全・管理システムだったり、水関連だったりといった話が今後のICT4Dの選択肢として増えていくのかなと思っているので、そういう話が聞きたかったが、今のグリーンITは省エネ技術が中心であり、ちょっと方向性が違うのかもしれない。
地球温暖化対策のためのIT活用という大目的としては、そういった案件も対象となってしかるべきと思うので、ぜひどんどん広げていって日本の技術力を活用して欲しいものである。
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