休暇を利用してブータンに旅行に行った(ダッカから飛行機で1時間)。幸せの国や桃源郷として知られた独自の文化を保つブータンの通信事情について少々書いてみる。
まず、ブータンという国はもともとは異文化による影響を防ぐために、2000年までインターネットを禁止していた。現在では政策も変わり完全にオープンになっているようで、Facebookなどにも問題なくアクセスできた。
また、携帯電話も2003年から導入されており、iPhoneなどのスマートフォンユーザも首都ではよく見かけるようになっている。民族衣装は身に付けているものの、フツーにケータイを使い、ネットを楽しむ若者たち。これは他の国と変わらない姿である。
これにより国民の感情はどうかわって来ているのだろうか。日本などは西洋文化に触れるとともに袴や着物の文化を捨ててしまい、冠婚葬祭用いるのみになっている(これは非常に残念でならない)。一方ブータンではインターネットの導入から14年が経つわけだが、(国が公務員や学生服として義務付けているせいもあって)現在でも民族衣装であるゴやキラの着用率は非常に高い。一方で国側の人間である観光ガイドも、自身はインドに一度行って以来ブータンを出たいとは思わなくなったとしつつも、若者が他国文化に触れることによりブータンの未来はこれまでとは違ったものになるだろうと言っていた。
大国インドと中国(正確にはチベット)に囲まれる人口70万人の小国ブータン。独自の文化を保つことで国家としての存在感を出して行きたい国家側、そして他国文化に触れて興味を広げていく若者たち、この国が今後どのような姿になって行くのか、非常に興味深い。
常に自分の葛藤である「途上国にITは益か害か」という思いをまたしても考えさせられ、この国にとっては、知らなくてもいいことなのかもしれないと感じた旅程であった。願わくば現在の素晴らしい文化を国民が肯定的に保って欲しいものである。
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