ども、花粉症でまいっているTomonaritです。良く晴れた花粉日和の3月17日、IDYF(International Development Youth Forum)2018の最終発表会に審査員として参加させて頂きました。IDYFは学生さんが中心となって運営しており、世界中から集まった18〜28歳の若者達(ナイジェリア、リベリア、インド、ロシア、インドネシア等、アフリカからASEANまでかなり幅広い!)が社会改題について約10日間、企業等へのヒアリングや勉強会、ディスカッションを通じて考えるというもの。今年はのテーマはICTということで、以下、3つのテーマについて5つのグループが課題解決方法を検討した結果を発表する場に、審査員、というかコメンテーター的な立場で参加させてもらいました(IDYFの詳細は、団体のWebを見てみて下さい)。
- 「日本の働き方改革におけるICTの導入」
- 「ベトナムの農業におけるICTの活用」
- 「コロンビアの紛争後の平和構築におけるICTの役割」
各グループの発表内容は、必ずしも練りに練られた「超素晴らしい解決方法!」という訳ではなく、多面的な問題をどう分析して課題設定をするか?(抽象的な課題設定ではなく、どうブレイクダウンして個別具体的な課題に落としこむか?)という点でどのグループも苦労した感じでした。でも、この短期間で全く知らない者同士、しかも国籍も年齢も専門分野もバラバラという状況での作業だったことを考えると、上出来だったのではないかとも思いました。
また、今回のイベントのテーマはICTであったものの、ICTのバックグラウンドがある参加者は少数で、農業だったり経済だったり、ICT以外の専門性のある者が多数という参加者の顔ぶれを見ると、ICT4D分野がICT専門家のオタク的領域ではなく、ツールとしてICTを活用することが一般的に浸透して来たんだなと感じました(SDGでもSTI(Science, Technology, Inovation)の活用が重要といわれている流れもありますね)。
また、ちょうど、MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏の「教養としてのテクノロジー」とう本を読んで、どの分野においてもICTの活用が無視できないようになってきたと再認識しています。働き方改革を考える上ではAI導入による影響を考慮せざるを得ない、とか、都市開発や道路インフラ開発を考える上では自動運転導入の影響を考慮せざるを得ない、といったように、ICTをツールとして「どう活用するか?」を考えるというよりも、むしろ「無視出来ない」という状況になってきたのだと思います。
これまでは、途上国の課題解決のためにどうICTを有効活用出来るか?、という視点でICT4D分野を見て来たものの、今後は、それにプラスして、特に新しいテクノロジー波及の影響を無視すると危うい分野・課題は何か?、無視した場合のどんなリスクがあるのか?という視点も持つことが大切だと感じました。
話をIDYFに戻すと、テーマ設定や課題の出し方、コメンテーターとしてのコメントの仕方など、自分自身も勉強となりました。また、意識の高い若者のオーラを受けて、自分も頑張ろうと思える、とても良い機会でした。お声をかけて貰えたことに感謝です!
そして、SNSを通じて全くコンタクトがなかったIDYFから連絡をもらったことを考えると、前回のKanotの投稿にあるように、情報発信はしておくもんだな、と思いました。
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