新技術の途上国への影響と世界銀行グループの新たな役割

Source:http://www.worldbank.org/ja/events/2018/05/11/disruptive-technology-seminar

ども、Tomonaritです。先週金曜日、「新技術の途上国への影響と世界銀行グループの新たな役割」というセミナーに参加して来ました。写真の赤丸が自分です。

世銀はここ半年、意識的に「科学技術(STI)と開発」についてのセミナーを複数開催しており、今回で多分5、6回目になるだとと思います(日本で)。以前、Kanotが紹介したセミナーなんかもありますね。

セミナー冒頭では、新しい技術(IoT、ブロックチェーン、AI、などなど)が途上国に及ぼす影響が非常に大きくなっており、「ここでイニシアチブを取らねば、世銀の存在意義はない!」的なメッセージを登壇者のクラウス・ティルメスさん(世界銀行グループ 総裁室 破壊的技術(Disruptive Technology)イニシアティブ 上級アドバイザー)は熱く語っていました。

ブロックチェーン、AI、IoT、ドローンなど、ここ最近の新しいテクノロジーが途上国開発どんな影響を及ぼすのか?というのは自分もとても関心のあるテーマだったので、このセミナーは非常に勉強になりました。色々と難しくて自分の理解が及ばない部分もあるのです、以下、自分なりに理解した点を書いてみます。

  • 国際社会ではSGDs達成のための2つの合意があり、1つめが金融の活用、2つめが科学技術の活用。
  • 新しい技術の可能性と脅威(労働がAIにとって代わられる、おいてかれる人がいる等)がある。
  • 気候変動の議論と同じ議論が科学技術でも起きている。つまり誰が何を負担するのか?新たな枠組みや倫理基準が必要ということ。
  • 主な課題3つ:倫理基準が必要、格差拡大リスクある、解決策は国レベルでは見つからない。
  • 技術に疎い意思決定者同士がが議論出来るような共通言語を考える必要があり、まずはトレンドやシナリオをまとめた。

全てではないですが、上記が概要でした。詳しい内容は資料が上記リンクからダウンロード出来ます。課題を整理して分析しトレンドやシナリオをまとめたという点はすごいなと思いましたが、「じゃ、今後具体的にどうするのか?どうしたら良いのか?」という話になると、「予測不可な未来へ向けて今までとは異なるアプローチが必要」といったやや漠然とした感がありました。でも、それは仕方ないですね。

面白かったのは、M-pesaの実施を当時承認したケニアのICT大臣は、「当時、正直、内容は良くわからなかったけれど、わからない点も飲み込んだうえで承認した」と語っていた、という話でした。やはり「何が正解かわからない」というなかで決断するセンスというか、思い切りも必要なんだと。

また、自分のなかで「ああ、そうか〜」的な気づきを得る事も出来ました。以前投稿したように、例えばルワンダでドローン活用を進んではいるものの、ドローンを飛ばしているのは白人(例:Ziplineはカリフォルニアの会社)だったり、途上国で良い感じのベンチャーが立ち上がっても結局、先進国の企業に買われてしまったり、という点が自分は残念に感じてました。この課題をどう解決するべきか?という質問を金平直人さん(世界銀行グループ 公正な成長・金融・制度(EFI)上級民間セクター専門官)したところ、「トヨタだって株主は外国人だし、買われたって良いんじゃない」という返事でした。なるほど、確かに先進国に買われようが、途上国で途上国のベンチャーがその国の発展に繋がる事業をやっていれば、それはそれで良いのかもしれないな、と感じたのでした。まぁ、とは言え、やはり先進国の大企業が「勝者総取り」になるよりも、分散化すべきだとは思いますが・・・(この点では、トラクター版のUber的サービスとか、途上国ならではビジネスが発展していると言う話が聞けたのは、とても興味深かったです)。

余談ですが、このセミナー、開催一週間前のショートノーティスにもかかわらず満員御礼という感じで、60人位は来ていたと思います。やはりこのテーマに関心のある人って多いなぁ〜。

そういえば、新しいテクノロジーの途上国での活用事例として、エチオピアのコーヒー産業において生産地がどこか?の信用を担保するために、ブロックチェーン技術が活用される予定という面白い記事がビジネスインサイダーであったので参考までにリンクを載せておきます。

ブロックチェーンはアフリカの貧困を減らせるか? —— テクノロジーが解決する社会課題

いや〜、この分野は本当に色々な可能性があって面白い!

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