AIと国際開発:Chat GPTは計算問題ができない!?〜キャプテン翼

イノベーション・新技術

ども、Tomonaritです。昨日は朝起きたら雪が積もっていてびっくりしました。雪のおかげで花粉症が軽減されると思ったら午後から太陽が出てきてまいりました・・・。

さて、ちょっと最近、ICT4D分野での「AIの活用」に関連する話が3つほどあったので、まとめて書いてみます。

Chat GPTは計算問題ができない!?

先日の外山健太郎ミシガン大学教授のセミナーのなかで「へ〜!そうなのっ!?」と個人的にとても面白かったことに、Chat GPTは計算問題ができない!?という話がありました。

「えー、そんなバカなぁ〜」と思ったあなた、ぜひ試してみて下さい。私も「えー、そんなバカなぁ〜」と感じたので実際にChat GPTでやってみました。すると・・・

「1足す1は?」は勿論できているのですが、2つめの掛け算は間違っています。
正しい答えは、2,091,217,491です。なので、「まちがっています」と再計算させてみました。すると・・・

こんな感じで2回やったけど、まだ正解には辿り着けませんでした。「AIをどのように使うか?どこまで使えるか?」という問いは毎日のように新聞やネットニュースのトピックに上がっていますが、やはり上手く使いこなせるか?は使う人の判断力に大きく依存するということがよくわかります。

外山健太郎教授の「増幅の法則(テクノロジーは、それを使う人や組織がもともと持っている能力を増強する、というもの)はここでも当てはまります。つまり、テクノロジーを使う人の能力が低ければテクノロジーを使っても低いまま(さらに言えば、能力が高い人も同じテクノロジーを使うとすれば、その人の能力は増幅するので、相対的に能力の低い人と高い人の格差はより広がってしまう)だったり、悪い組織は悪さを助長、良い組織は良さを助長、ということ。「増幅の法則」については、外山先生の著書の紹介とともに昔の投稿にも書いているのでよかったら覗いてみてください。

国際開発とAI

JICAのWebサイトで「なぜアフリカでDXが進むのか?生成AIのメリットとデメリットとは」という面白い記事がありました。

Source: https://capture.dropbox.com/W3T1t8Q2x6Dr5apN

「全世界のモバイル決済額の7割は「サブサハラ」」、「途上国における生成AIのメリット・デメリットとは」、「次に来る生成AIマルチモーダル」など、OLPCやM-PESAの紹介から始まり、AI活用の可能性について説明しています。以下の動画のダイジェスト記事といった感じです。

このなかで、公開されている農業普及員向けのマニュアル等をベースに、ChatGPTをカスタマイズして農業普及員のアシスタントとなるAIを作成して使ってみるというデモもやっていて面白いです。

ここでも、「あくまで生成AIはアイデア出しやサポートで、最終的な判断は人間」といったメッセージが伝えられていました。

AIで犯罪予測

最後は、AIを使ったサービスが国際開発でも実用化され始めている事例として、AIを使ってどこでどんな犯罪が発生するのか?を予測するサービスを展開する株式会社Singular Perturbationsという企業の紹介です。JICAのWebサイトでも紹介されていて、どんなことをやっているかがわかりやすく書いてあります。

Source: https://www.jica.go.jp/information/topics/2023/p20240226_01.html

この記事のなかで「TSUBASA」という単語が出て来ますが、これは勿論「キャプテン翼」(四ツ木駅を思い出すなぁ。どうでもいい話でスイマセン)のことでなく、JICAがやっている日本企業の中南米・カリブ地域への進出支援プログラムのことですので、お間違いなく。

そして、3月19日(火)14:00~16:00に、このSingular Perturbations社も登壇するTSUBASAのイベント「進出企業に聞く!中南米・カリブ地域の魅力とビジネスチャンス」が開催されます。ご関心のある方は以下のURLからイベント詳細を確認してみてください。

【3月19日開催】中南米・カリブ地域ビジネスセミナー「進出企業に聞く!中南米・カリブ地域の魅力とビジネスチャンス」と座談会(申込締切:対面3月15日(金)17:00/オンライン(Teams)3月19日(火)14:00) | 事業について - JICA

おまけ

四ツ木はエチオピア人がたくさん住んでいる日本における「リトル・エチオピア」なんですが(同名のエチオピアレストランもあります。美味しいです)、同時にキャプテン翼の作者である高橋陽一先生の出身地なんです。主人公の大空翼が小・中学校時代を過ごした「南葛市」は、高橋先生の出身校である東京都立南葛飾高等学校(立石6丁目)にちなんで名づけられたもの、って知ってました?

しかし、四ツ木駅の公式X(旧Twitter)、なぜ大空翼ではなく立花兄弟?と思い、Chat GPTに聞いてみましたが、明確な回答はえられませんでした。
「単なるユーモラスな選択」って回答にセンスを感じました(笑)

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