こんにちは、Kanot(狩野)です。みなさんe-Residencyって聞いたことありますか?
これで「あぁ、エストニアとかがやってるやつかな」と思った方、さすがです。デジタル感度はかなり高いですね。もし、ピンと来なかった方、全くもって大丈夫です。そのための本記事です(笑)。
さて、石川県の加賀市が「e-加賀市民制度(加賀版e-Residency)」の正式導入に向けての実証実験を、2023年3月に約1ヶ月間という短期で実施するそうです。実際に実証実験への参加者募集が以下のサイトで行われました(もう締め切られています)。
なんで加賀市がe-Residencyを???と思った方もいるかもしれませんが、まさに「ピンチをチャンスに」を実践しようとしているからに他なりません。
実は加賀市は、2014年に「消滅可能性都市」の一つとして指摘されています。理由は人口減少です。ここでは詳しくは書きませんが、以下の記事に詳しく載っています。
そのピンチをチャンスに変えるべく、加賀市はスマートシティ化に積極的に動いており、2022年12月にも、加賀市主催で「加賀市Web3.0 未来エンパワーメント会議」といったイベントを行い、参加者にNFTを配布するなど、ブロックチェーン・Web3関係の活動にも非常に積極的な自治体です。
この活動を裏付けるものとして、内閣府のスーパーシティ型国家戦略特区の関係で、デジタル田園健康特区というものにも認定されているようで、こういったイノベーティブなアクションを取りやすくなっているのだと推測されます。
さて、e-Residencyに話を戻すと、実装にはソニーのグループ内スタートアップで、デジタル技術を活用したコミュニティ開発を手がけるコーギア株式会社が採択されているとのこと。
そして、一般公募を経て、実証実験の参加者が決まったようですが、僕も晴れてその実証実験に参加できることになりました。Twitterで見てみると、何人か「落選したー」みたいなツイートが見られるので、それなりの反響・応募があったようですね。
で、肝心のe-加賀市民制度の内容はというと、実証実験では以下のような内容のようです。現時点ではそこまで目新しいものはありませんが、おそらく実証実験を通じて、どのようなサービスがあると嬉しいかを議論して、絞り込んでいくのではないかと思われます。
- 乗合タクシーの利用
- ワーケーションサービスの利用(e-加賀市民限定料金で温泉旅館に宿泊いただけます(ワーケーション利用が条件))
- e-加賀市民証となるオリジナルNFTの取得
- e-加賀市民専用コミュニティへの参加(オンライン及びオフラインで提供)
・・・とここまで記事を書いていて、「そういえば、エストニアなどでe-Residencyはやっているけど、どんなメリットがあったんだっけ?」と疑問に思ったので、次の記事でその辺りを調べてみようかなと思います。
なお、最後に余談ですが、記事のトップに使っている画像は、「おんせん図書館 みかん」の画像です。ここでは、住民の有志がそれぞれの区画を借りて、おすすめの本を並べる施設になっていて、本を通じたコミュニティの活性化の拠点として活用されているそうです。加賀市がイノベーティブな活動を推進することで、こういうことを面白がってくれる人が集まってきて、という循環が生まれ始めている気もしますし、続いていってほしいなぁと思います。
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