AIで難民映画は作れるのか企画、開始しました

平和構築

こんにちは、狩野です。ICT4D LabのPeaceTech部で進めてきたインタラクティブシネマ(選ぶ選択肢でシナリオが変わっていく形式の映画)企画「プロジェクトおあいこ」ですが、長い充電期間を経て?再始動しています。

これまでの活動をざざっと振り返ると、以下のようになっています。こちらのページにもまとまっています。

プロボノプロジェクトとしては、この一本目のリリースでやや燃え尽きた感もあり、活動がストップしていたのですが、せっかく皆で作り上げた残り3本の脚本を活かしたいという思いもあり、活動を再始動することにしました。

一方で、一作目のようにプロのカメラマンや役者による撮影は、日程調整・予算などの関係でなかなか大変であるため、他のアプローチを試してみることにしました。

そのアプローチとは「いま流行りの生成系AIを活用してインタラクティブシネマを作れないだろうか?」というものです。

つまり、すでにある脚本をもとに、キャラクターをAIで作り、動画や画像もAIで生成し、そして声もAIで生成する、そんな形で作ってみるというプロジェクトです。

このプロジェクトは私の勤務先でもある金沢工業大学の研究室の学生のプロジェクト研究活動も兼ねています(つまり共同研究)。つまり、この企画は制作と教育という2つの大きな目標を持っています。

制作面の目標としては「インタラクティブシネマを作って、多くの人に日本の難民の状況を知ってもらいたい」というここまで書いた内容です。もう一つの教育面の目標としては、インタラクティブシネマの制作過程で、学生たちに現在ある生成系AIを色々と触ってもらい、試行錯誤してもらい、「AIでどこまでできるのか」を学び、「AIで作ってみた」を体験してもらうことも制作と同じくらい大きなゴールとして目指しています。(その成果を研究発表や作品発表できれば、なおよしです。)

すでにプロジェクトは動き出しており、これまで学生たちは以下のような活動を行ってきました。

  • 日本国内の難民の状況を知る(映画「マイスモールランド」鑑賞)
  • 最新の国内の難民状況を議論(昨今の入管法改正の記事など)
  • 脚本の読み合わせ
  • 動画生成にどのようなAIがあり、どこまでできるのか調査
  • 画像生成にどのようなAIがあり、どこまでできるのか調査
  • 音声生成にどのようなAIがあり、どこまでできるのか調査

これらの活動をもとに、AIを用いた画像や音声の生成に着手しようという段階に入っています。

はてさて、本当にAIベースでインタラクティブシネマを作ることができるのか、私自身もまだ確信は持てませんが、そのようなトライ&エラーができるのも非営利の研究プロジェクトのいいところだと思いますので、楽しんで進めていきたいと思います。

また進捗がありましたら紹介していきたいと思います。

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