なぜGoogleやFacebookは社会貢献活動をするのか

こんばんは、Kanotです。最近、SDGsの流行もあり、様々な企業が持続的な社会に繋がるような活動を行なっています。このような流れはアメリカのIT企業でも起こっており(むしろそちらが先ですよね)、Facebookはinternet.orgのような組織を立ち上げ、アフリカを中心にインターネットに取り組んでいます。GoogleもGoogle.orgとして、気球を飛ばしてインターネットを提供したり、インドの駅の公衆無料Wifi環境を提供したり、と非常に積極的に活動しています。

アメリカのIT企業がこのような活動をする目的は何なのでしょうか?社会的な責務や人道的な観点からでしょうか?

私は、理由の一つは、こういった活動が長期的な視点で彼らのビジネスに繋がるからだ、と考えており、以前の投稿で取り上げました。今日は、もう一つの理由として私が考えている、「社員モチベーションの向上のため」という観点について書いてみたいと思います。

先日、社員のモチベーションの話を知人とした際に、偶然同じような話を2回耳にしました。

一つはコンサルティング企業のX社です(個人的な話でしたので社名は伏せます)。この会社では、会社の持つスキルを活用した社会貢献事業を行なっているのですが、私は以下の質問をしてみました。

「そこに配属になる社員はどんな人が多いんですか?一線を退いた人とかでしょうか?」

その答えとして返って来たのはこちらです。

「いや、実は非常に人気で、行きたがる人多いんですよ。儲けは出ないのでボーナスが大幅に下がってしまうのにも関わらず。」

その会社の広報担当の方も、最近の人材採用の傾向として、次のようにおっしゃっていました。

「最近の若者は、給与や肩書きだけでは来てくれない。彼らは社会の役に立つ実感を求めていると感じる。」

その時は、私も「へぇ、コンサルでもそうなんだ」と思ったのですが、同じような話がGoogleでも起きていると聞いて驚きました。これも知人のGoogle関係者に「Google.org(Googleの社会貢献組織)ってどんな人がいるの?」と聞いた際にでた話ですが、Google.orgは非常に人気で、Google内部の人材が争って参加しているような形になっているそうです。おそらくGoogleは20%ルールもあるので、専属というよりは営利部門との掛け持ちが多いとは推測するのですが、営利ではないこういった部門が第一線のエンジニアに人気というのは驚きました。

と、この二つの話を聞いて、私はピンときました。

なるほど、これは社会貢献と、未来の市場への先行投資(以前の投稿)と、社員のモチベーション向上、の一石三鳥を狙って戦略的にやってるんだな、と。

一方、この話を聞いても、全くいやらしい感じがしないのも正直なところです。社会の役にも立って、社員のモチベーションも上がって、会社の将来にも繋がる。ある種、素晴らしいエコシステム(将来もワークするとは限らないですが)だなぁと感心しました。

日本企業の経営陣の皆さん、社会貢献事業はCSRという整理でもいいのですが、それだけじゃないんですよ。そういった社会貢献事業に関わることで、社員(特に若手)は「自分の仕事は社会の役に立っている」という実感を感じることができ、モチベーションの向上につながります。CSRのコストではなく内部人材への投資(ある種の福利厚生?)として、もっともっと本業の強みを生かした社会貢献事業に取り組んでみてはいかがでしょうか。

“なぜGoogleやFacebookは社会貢献活動をするのか” への2件の返信

  1. kanotさん、面白い話をありがとうございます。
    facebookでもGoogleでも、日本にあるコンサル会社でも社会貢献活動の部門が人気になっているとは知りませんでした。

    ただ読んでいてどうしても気になったのは、いずれの会社も給料が高いということです。

    給与はモチベーションの一つの重要な要素ですので、他社と比較して給料が高い状態じゃないと、給料が下がるけど社会貢献部署を希望しようと思う人は少ないのではないでしょうか。
    (と言っても手元に全くデータが無いので議論になるほどの投げかけではないです)

    社会貢献にモチベーション向上の観点も含めて強化していきましょうというkanotさんの提案は面白く賛成です。

    ただ、日本企業版の取組としてはそういう社会貢献部門の給料を逆に他部門より上げてしまう方が合うかも?などと思いました。
    企画部門が以前は(今でも?)花形であり、今後は社会貢献部門が花形だと打ち出してみる。しかも給料も高い!となれば社内外の優秀な人に魅力的に見えてくる。。。?
    社会貢献活動は全社を把握する必要がありますし、企画、実行、広報など総合的な能力が必要なので、優秀な社員を育てる部門としても機能するのではないでしょうか。

    以上、ただの思い付きでした。

    1. Ochiさん、コメントありがとうございます。おっしゃる通り、給与も大事ですよね。高い給与、そして社会貢献、どちらも優秀な人材を引き寄せる要素になると思います。やはり給与下がるにしても、「生活に困らない程度」というのは最低条件になるんでしょうね。
      社会貢献部門を他部門より給与上げるという発想は面白いですね。営利部門で出す利益よりも、その社会貢献事業のインパクトや広報価値などが高ければ、高い給与を出すことも可能な気はします。また、おっしゃる通り、エース級の人材にそういうポジションを経験させることは企業価値の向上にも繋がるかもですね。

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