2020年初投稿になります、Kanot(狩野)です。今年もよろしくお願いします。さて、GoogleのLoonという気球を飛ばしてアフリカの無電化地域にインターネットを提供するというプロジェクトがあるのですが、彼らがケニアでのサービス開始に向けてウガンダ上空に気球を飛ばすことをウガンダ政府と2019年12月に合意したというニュースを見ましたので紹介します。

まず、Loonというプロジェクトですが、上空20kmの高さに通信機能を持った気球を打ち上げて、広範囲にインターネットを提供することを目指すものです。通常の飛行機が上空12km程度を飛行するということで、飛行機とはぶつからない高さを飛行することになります。費用や通信範囲という観点では、携帯電話のアンテナ(安価で底範囲)と衛星インターネット(高価で広範囲)の中間に位置するものと考えられます。
気球自体にソーラーパネルを搭載することで、約100万時間の飛行が可能で、その間は一定の軌道で巡回し、最終的には決められた場所に落ちてきてスタッフが回収するという仕組みになっているようです。
ウガンダ上空に打ち上げることを2019年12月に政府と合意したとのことで、ケニアでのサービスを皮切りに他の東アフリカでのサービス拡大に繋がるようです。(補足:本件は、ウガンダでのサービスではなく、ケニアでのサービスのために国境付近の飛行許可を取るための合意のようです。)調整に2年かかったということも記載されており、やはり各政府も慎重に判断しているのでしょう。確かにGoogle Mapなどの精度を見ると、Googleが空から多大な情報を得ることができて、政府にとって都合の悪い情報も撮られてしまう可能性も十分あると思いますし。
では、Googleがなぜこのような活動を行っているのか、という点については、以前にも以下の記事でも一部触れましたが、私の個人的な見解としては、以下のようなものなのかなと個人的には思っています。
- 社会貢献というピュアな目的
- 顧客数と広告収入が比例するためにユーザを増やす目的
- 社員のモチベーション維持や対外イメージなどの従業員観点
アフリカのインターネットは、民間(主に通信会社)主導で広がってきたこともあり、このようにビジネス観点でもメリットを享受できる会社が投資をしていくということは、援助機関より確実に足も早く、アフリカの開発という観点では望ましいことなんじゃないかなと思います。
写真はProject LoonのHPから引用しました。
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