「デジタル技術と国際開発」第1回オンラインコース開催!オニオン・リング・モデル×遠隔教育から見えてくるものとは…?

アカデミック

初めまして!
現在、英国マンチェスター大学MSc ICTs for Development (Digital Development)在籍中の石けんです。

前回(6/19)のブログでご案内した書籍「デジタル技術と国際開発」の内容が学べる第1回オンラインコースを7/2に開催しました!今回は、その様子を“ちょこっと”ご紹介します。

もっと詳細を知りたい…議論を通して知識を深めたい…という方は、第2回目にぜひご参加ください☺
※自習にも最適な書籍「デジタル技術と国際開発」は、こちらからお買い求めいただけます。

今回はトライアル開催ということで、定員を絞った参加者12名での開催となりました。

「オニオン・リング・モデル」を理解しよう!

オンラインコース第1回目である今回は、「デジタル技術と国際開発」第1章を基に、Socio-technicalアプローチというICT4Dの基本的な考え方や「オニオン・リング・モデル」をグループワーク等を通して勉強しました。

まず初めに、Tomonaritこと、竹内講師から上記アプローチとフレームワークの説明を行いました。このアプローチとフレームワークは、マンチェスター大学での講義でも一番最初に学ぶことになります。この「Socio-technical」な考え方が、第1章以降に出てくるフレームワークにも繋がっていくので、しっかり理解しておきましょう!

オニオン・リング・モデルについては、以下の過去のブログでも紹介しています!
ICT4D ―解決すべき課題とは―
ICT4Dの基本に立ち返ろう(おまけ)

「オニオン・リング・モデル」を使ってみよう!

次は、早速グループワークに移ります。竹内講師のJICA協力隊員時代@エチオピアでの、遠隔教育(「限りなくノンフィクションに基づいたフィクション」とのこと。)を題材に、オニオン・リング・モデルの使い方を実践的に勉強しました。

竹内講師が実際に目にしたクラスの様子がこちら!エチオピアでは、都市部と地方部の教育格差是正を目的に、全国の中学・高校に、英語の授業動画を遠隔で届けるSchool-Netプロジェクトが始まりました(2003年~)。

国連や日本の民間企業が関わっていた同ICT4Dプロジェクト…実は、困難の連続でした。例えば、新しい教材と現場の不一致、頻繁な停電、教師のモチベーションへの影響、トラブルサポート不足などなど… グループワークでは、そんな困難=課題を可視化・グループ分けしました。皆さんなら上記課題や他に想定される課題を、オニオン・リング・モデルのどこに分類しますか?そして、そから見えてくるものは何があるでしょうか?

そして最後は、オニオン・リング・モデルでの分析を基に、ディスカッションや質疑応答を行いました。皆さんは、以下の質問に対して、どのように答えますか?
・同プロジェクトの目的(都市部と地方部の教育格差是正)は達成されたのか?
・同プロジェクトの一番の問題とその改善策は?
・教材は、ローカル言語・内容で作成すべきか?英語で作成すべきか?

参加者からの声… 第2回オンラインコースに向けて!

コース終了後、参加者からは、「基礎知識が無くても、モデルを使うことで、ICT4Dプロジェクトで配慮すべき事項を学ぶことができた。」「ディスカッションでは、他の意見から勉強になると同時に、相乗効果的に発想が膨らんでいく過程を楽しめた。」「ディスカッションで新たな視野、考えを知れたのはとても良かった。」といった好意的な感想を多くいただきました。ありがとうございます!

その一方で、「初学者がオブザーバー的に参加したい場合にはハードルが高いとも感じた。」といった声も。また、参加者間では、教育・保険医療・貧困・経済開発への興味・関心が高く、ワークショップを通じた(理論だけでない)実践的なコース内容を希望される方が多い結果となりました!これらのご意見を基に、第2回目のオンラインコースを企画していきます!ICTや開発分野のバックグラウンドが無くても、マンチェスター大学卒業生やICT4D Labメンバーがサポートするので、安心してご参加ください☺

詳細が気になる方は…こちら!

今回のオンラインコースを含めた過去の勉強会動画をご覧になりたい方は、ぜひICT4D Labにご入会ください!(こちら
また、今後の勉強会については、本ブログやICT4D Newsletterにてご案内しますので、ぜひご登録をお願いします。

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