WhiteAfrican.comというサイトで“Africa: The 2nd Safest Continent to Surf the Web”という面白い記事を発見したのでご紹介。
インターネット利用時にコンピュータウイルスに攻撃される(感染する)可能性に関して、ウイルス対策ソフトを開発している企業(AVG Technology社)が調査を行った。内容は7月の一週間の間に世界中で(144ヶ国)100万台以上のPCにインストールされている同社のソフトが検知したウイルス数を基に、インターネットの安全性について、国別ランキング化するというもの。この調査結果は以下の通り。
安全度上位国(何人に一人がウイルスに攻撃されるか率)
- シエラレオネ (696人中1人)
- ニジェール (442人中1人)
- 日本 (403人中1人)
- トーゴ (359人中1人)
- ナミビア (353人中1人)
危険度上位国
- トルコ (10人中1人)
- ロシア (15人中1人)
- アルメニア (24人中1人)
- アゼルバイジャン (39人中1人)
- バングラディッシュ (41人中1人)
地域別危険度
- 北米 (51人中1人)
- 欧州 (72人中1人)
- アジア太平洋 (102人中1人)
- アフリカ (108人中1人)
- 南米 (164人中1人)
これらの結果をみると、アフリカ諸国がトップ5の殆どを占めており、地域別で見ても南米に続き安全度で2番目の地域になっている。総じて、アフリカはインターネット利用の安全性が高いと言える。これは、驚き。
しかしながら、冷静に考えると、調査方法が1週間の間にどれだけのウイルスが検知されたかという視点からであり、結果も何人中1人という出し方である。総通信データ量が分母になっていないため、ネット利用時間が少なく、また回線速度が遅い(=通信データ量が少ない)アフリカ地域では、「何人中1人」という結果に落とし込めば、ネット利用時間が多く、回線速度の速い地域よりも良い数値になることが理解出来る。「おっ」と目を引く調査結果だけれども、アフリカのインターネット安全性が高いとは言えない。
一方、この調査結果でネット利用時間が多く、回線速度の速い国にもかかわらず安全性で上位にランクする国がある。それが日本だ。日本のインターネットセキュリティは、非常に高いといえる。IT人材育成分野での途上国支援をIPAなどが実施しているが、セキュリティ対策もICT4D分野で日本の優位性を出せる一領域だろう。
コメント
目をひく記事ですね。基準が『100万台以上のPCにインストールされている同社のソフトが検知したウイルス数…』とあるけれど、私的には、ウィルス検知ソフトがインストールされているPCの絶対数が少ないとうことなのでは?…と勘ぐってしまいました。エチオピアでは中国が光ファイバーの全国展開に奔走していると聞いたけど、ネットの速度問題が解消したとたん、ウィルスが一気に蔓延するのでは?と、ちょっと心配。
>アベバさん
確かに、ウイルス対策ソフトがインストールされてるPCってのがかなり限られてますよね。先進国でもフリーソフトなどをダウンロードする際に、ウイルスに感染することが多いから、ネット速度が早くなって、多くのユーザーがそういったことをするようになると、ウイルスが一気に蔓延する可能性大かも知れないですね。そういう観点から啓蒙活動をするCSR活動とかってウイルス対策ソフトの開発企業がやりそうな気がしますね。