VR for Development (その2)

イノベーション・新技術
インドネシアのローカルマーケット

ども、Tomonaritです。ここ最近、立て続けに「VRを活用して途上国の課題をもっと身近に感じてみよう」的な取組を目にすることがあったので「VR for Development」というテーマで以下、3つ紹介してみます。どうして、(その2)となっているのというと、2018年に一度同じタイトルの投稿(以下)をしていたので、今回は(その2)をつけてみました。

コペルニクのVR for SDGsプラットフォーム

今、インドネシアに来ているのですが、先日、バリ島にあるコペルニクというNPOの事務所に訪問しました。コペルニクは途上国で最も支援が届きにくい地域において、貧困削減に繋がる革新的なテクノロジーの開発、検証、普及に取り組んでいる団体で、元マッキンゼー・元国連の中村さんという方が設立したNPOです。

このコペルニクの事務所がとてもカッコ良くて感動したのですが、それはさておき、VR for SDGsプラットフォームという取組について教えて頂きました。その名前から想像できるように、VRでSDGsに関する現地課題をのぞけるようになっています。

VR for SDGsプラットフォームに掲載している映像の中には、株式会社リコー様と協働し、360度カメラのリコーTHETAを活用したキャンペーンを通し、インドネシアでの様々な課題を撮影し、環境問題に対しての解決策を模索している映像も掲載されています。通常のカメラで撮影した画像では伝えきれない現場の状況を、360度映像で記録することで、どのような状況下でその課題が生じているのかの理解を深めることに寄与しています。

コペルニクのWebサイトより抜粋

上記のようにリコーの360度カメラをつかってるんですね。私も体験させてもらったのですが面白かったです。VRゴーグルじゃなくスマホでも、スマホを左右上下に動かして見ることが出来るので、こちらのQRコードをスマホで読み込んでやってみるとどんな感じかわかります。

オフィスがカッコ良い!

体験してみました

JICAのVR360度動画

JICAも「開発途上国の課題に関するVR360度動画一覧」ということで、VR360度動画を使って途上国の課題を発信しています。

民間企業の製品・技術の活用が期待される現地の情報を、YouTubeチャンネルにて公開しています。VRカメラを使用して撮影した360度見渡せる動画となっておりますので、課題シートと併せて、JICAによる支援事業に応募する際の参考情報としてご活用ください。

JICAのWebサイトから抜粋

こちらは特に日本の民間企業の方々に現地の課題を伝えるのが目的のようです。特にフードバリューチェーン(FVC)の課題についてインドネシア、フィリピン、ルワンダといった国の動画を見ることができます。(ちょうどインドネシアでローカルマーケットに行ってきたので、その写真をサムネに使ってみました)

国連のMetaverse for SDGs Global Prize and VR Competition

2022年3月にITUが「Metaverse 2030: Experiencing the SDGs in virtual reality」というプレスリリースを出していました。以下の引用部分をGoogle翻訳してみると、「Exponential Destiny チームは、国連が 2030 年に向けて採択した 17 の重要な目標である SDGs の進展を加速するという幅広い目的を持って、「次世代のインターネットをコーディングする」若者を訓練しています。このプログラムは、VR テクノロジーのトレーニングから始まり、低所得者層の参加者を教育し、スキルを向上させて、貧困のサイクルから逃れる手助けをします。没入型 VR 体験は、新しい学習者にとってよりアクセスしやすいビジュアル インターフェイスを使用して、「ノーコード プログラミング」で設計できると、Shingles 氏は述べています。」となりました。

The Exponential Destiny team is training young people “to code the next generation of the Internet”, with a broader aim of accelerating progress on the SDGs – the 17 key goals adopted by the UN for 2030.Starting with VR technology training, the programme educates and upskills participants from a low-income background to help them escape cycles of poverty.
Immersive VR experiences can be designed with “no-code programming”, using a visual interface that is more accessible for new learners, Shingles said.

ITUのWebサイトから抜粋

貧しい若者たちがノーコードでVRサービスを開発できるようなスキルを身につけて貧困から脱出する、、、という点は、確かにノーコードなら一般的なプログラミングよりも楽に覚えられて良いかも・・・と思いました。ただ、ノーコードとはいえ細かい点はやっぱりある程度のプログラミング知識が必須だよなぁ、という思いも。

また、この記事のポイントはここじゃなくて、「Metaverse for SDGs コンテストやります!」という点でした。VRやメタバースのサービスを活用しSDGsを体験できるサービスを開発し競い合うコンテストだそうです。コンテストのWebサイトをみると「各チームは、いくつかの (低コストから無料まで) メタバース デザイン プラットフォームから 1 つを選択し、作成した没入型の体験型の仮想現実環境で、選択した SDG を「実現」する」と書いてあり、その「実現」した内容を競い合い、優秀作品には賞金(賞金総額は、$200,000 USD以上!)が出るというもの。2022年12月まで登録できるっぽいので、興味のある方は今からでもチーム(2〜6名)を作って登録してみては?

Source:https://www.sdgmetaverseprize.org/1-what-is-this-about

以上、VR関連情報3つでした。個人的にはコロナの影響でこういうサービスの実用化が加速したように感じます。途上国での観光分野での活用や職業訓練での活用といった事例もどんどん増えていくのだろうと思います。また折を見て「その3」も書いてみたいと思います!

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