世界銀行がICT4Dのなかでも特に教育分野でのICT利用に的を絞ったブログ「EduTech」というのを開始した。
そこでこんな議事が「What do we know about using mobile phone in Education?」。携帯電話技術を学校で上手く活用している例としてtext-2-teachというフィリピンのプロジェクトが映像で紹介されている。
教室でビデオをつかった講義をしている風景の映像なのだが、先生が必要に応じたビデオ番組をテキスト(携帯メール)でリクエストすることで、どの番組を使うのかを選べるという仕組み。
エチオピアの遠隔教育は、決まりきった内容の講義(衛星放送)が首都から一斉に各学校へ配信されていたため、教室で先生が直接教える時間がなく、この遠隔教育システムにより教師の威厳や役割が奪われてしまうケースもあった。一方、このフィリピンの映像を見てみると、先生がビデオと黒板の両方を上手く使い、生徒を巻き込んで指導している。上手いなぁ。
やはりITをツールとして、先生が主導権をもって授業を進める方が楽しそうな授業である。この映像をエチオピアの同僚に見せたらきっと「そうだ、こうだ!」というと思う。昨年夏にエチオピアを訪れた際に、一部の学校では配信される講義を録画して利用できる仕組みが導入されつつあった。録画できれば、先生が好きなところだけ使うことが可能になるので、一方的に流しっぱなしの放送よりもはるかに期待できる。今はどうなっているのだろうか。
コメント
eラーニング系の話題ですね
太陽光と並んでこっちも研究課題でして(汗
LMSの開発とかを国内向けにやってたんですが
よく考えると途上国では回線速度がネックになって
そもそもリッチコンテンツ主体のLMSは成り立たないという(汗
そこでLMSの途上国向けの構成を現在思案中で
1.ローカル環境に全てのシステムを置いて校内LANでLMSを完結するスキーム
開発は楽なんですけど、メンテナンス要員の問題がorz
2.遅い回線向けにテキストベース&タグを削った構成で開発
携帯向けコンテンツ作成とかの要領で開発して
PDAなど向けの出力設定にすれば結構いけるかも?
3.全部DVDかVIDEO-CDおよびデータCD-Rに焼きこんで送付>現地で複製
これが一番楽かも?
コンテンツも先生が手で選べるし、巻き戻しや早送りも、倍速再生なんかも出来るから 便利便利
アカデミックアースのダウンロードデータは授業で使ってOKらしいのでアカデミックアースDVD集なんかを無償で配布したいな
とか画策中(笑
4.Wiiと教育ゲームを送りつける
案外知育にはこれが一番早いかもw
楽しみながら体験教育が出来るのは便利なんで最終的な効果は出るんじゃないかな?
ゲーセンのクイズゲーム形式の歴史問題とかは友達とやるとウケることウケあいですw
>Cresさん
こんにちは。コメントどうもです。
途上国の回線のことを考えると、3番が一番現実的かなぁと感じますね。実際、エチオピアでもちょっと前から配信された映像をPCに保存して、教室側で巻き戻しや早送りが出来るようなシステムが一部では導入されてましたね。
あと、通信事情に絡んで、原丈人という方がバングラディッシュの遠隔教育でとても興味深いことをやっていますね。
http://www.1101.com/hara/2007-11-22.html
ご存知かもしれませんが、自分は結構最近になってこの方のやっていることを知ったので、おおっーって思いました。
お疲れ様です(__)
>途上国の回線のことを考えると、3番が一番現実的かなぁと感じますね。実際、エチオピアでもちょっと前から配信された映像をPCに保存して、教室側で巻き戻しや早送りが出来るようなシステムが一部では導入されてましたね。
なるほど、僕の考えでも3番が一番現実的だと思ってます
安いDVDプレイヤとDVD-Rを全校配布すれば済むので
PCや衛星通信などの高度施設が必要ないんですよね
安いアナログのTVでいいしw
コストは重要っす
んで、講義に対するフォローを教師がすれば教師のやる業務もあるので
必ずしも教師の権威が失墜するとは限りませんし
北海道情報大学の衛星サテライト提携校(専門学校)では講義の質疑応答や諸所はサテライト提携校側でかなりのレベルやるので、必然教師にたてつく奴は少ないです。(ソースはウチの事務所の裏にKCSという専門学校がありまして学生がよくウチの事務所に遊びにきてますw)
>あと、通信事情に絡んで、原丈人という方がバングラディッシュの遠隔教育でとても興味深いことをやっていますね。
>http://www.1101.com/hara/2007-11-22.html
>ご存知かもしれませんが、自分は結構最近になってこの方のやっていることを知ったので、おおっーって思いました。
僕はこの件は割りと否定的な部分があります
1.営利活動と言っているがその支払い原資はどこなのか?
2.営利ゆえの再投資が可能というが非営利団体でもそれは可能で、
税金優遇分非営利団体の方が向いていると思われる
3.なぜ、必要以上に高度で高価なシステムの構築を推進するのか?
費用対効果についてどの程度検討しているのか疑問が残ります。
4.同じスキームを世界中の途上国で行う場合に必要になる経費は莫大であるが
ODAなどを絡めても資本は有限ではないのか?
などマネージメントのレベルで疑問があるんです。
活動趣旨自体は良いと思うんですよ
「利益をあげられるスキームで自立した経営を目指す」
「トップダウンによるスピード感」
「先進的な試みのスキームテスト」
どれもすばらしいと思ってます。
ただ、有限である資本を過剰投下すると市場経済に浄化されそうな気がしていて
心配しているんですよね ゼヒ続けて欲しいですし
>講義に対するフォローを教師がすれば教師のやる業務もあるので必ずしも教師の権威が失墜するとは限りませんし
この点はとても重要だと思います。エチオピアでの元同僚達も、教師の役目がテレビを流すだけになってしまい、教師のやる気や威厳が失墜しているという話をしていました。
原丈人氏の活動に対するクリティカルな意見も、なるほどです。うーん、考えさせられますね。。。
>この点はとても重要だと思います。エチオピアでの元同僚達も、教師の役目がテレビを流すだけになってしまい、教師のやる気や威厳が失墜しているという話をしていました。
まあ、日本でもマニュアル教育や体罰問題などで教師がモンスターペアレンツに勝てないという現状があるので似たりよったりな気もしますが(^^;
余談ですが、文化とは余暇より生まれたものであり
教育とは徒弟制度の発展系でありますので
旧くはアカデメイア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%87%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%82%A2
などを参照して貰うとして
師匠は弟子の生活の面倒をみた上で教授する、
弟子は師匠の生活の諸所を手伝う代わりに知恵を授受し、一人前になるまで生活の保護を受ける。
この徒弟制度の名残が到る所に見受けられる部分と
経済活動の一環としての教育ビジネスの部分が
混在しているせいで色々と問題が多いというのが僕の見解です。
>原丈人氏の活動に対するクリティカルな意見も、なるほどです。うーん、考えさせられますね。。。
クリティカルかどうかは解りませんが
あれがあの記事を読んだ僕の所感です
勢いで書いたので推敲はしておりません(汗