TICAD7 ICT4D関連イベント

3. その他
ルワンダの田舎風景

ども、Tomonaritです。8月末に第7回目のTICAD(Tokyo International Conference for African Development)が横浜で開催されます。ということでTICAD絡みでのICT4D関連イベントを紹介します。関心がある方、行ってみてはいかがでしょうか。

TICADって?

TICADは、1993年から開始された日本政府が主体となりアフリカ各国のハイレベルを呼んで行う国際会議。当初は、アフリカの開発について、援助の観点から議論がなされていましたが、ここ最近は、従来の援助という内容から、民間投資の促進を中心に官民連携でのアフリカ経済発展への貢献、という感じの要素が強くなってきていると感じます。以下、国際開発ジャーナル(2019年7月号)からこれまでのTICAD概要を抜粋してみました。

  • 第1回(1993年@東京):
    冷戦の終結に伴い、ドナー国の関心が薄れる中、低迷するアフリカ援助の再活性を目指した。アフリカ諸国の自助努力や良き当地について議論。
  • 第2回(1998年@東京):
    「アフリカの貧困削減と世界経済への統合」を基本テーマとし、「東京行動計画」を採択した。同計画では、①社会開発、②経済開発、③開発の基盤の三分野で数値目標を含む行動計画を打ち出された。
  • 第3回(2003年@東京):
    アフリカ統一機構(現在のアフリカ連合)が「アフリカ開発のための新パートナーシップ」(NEPAD)を定めたことを受け、「NEPAD支援のための国際社会の支援の結集とパートナーシップの拡大」が主テーマ。
  • 第4回(2008年@横浜):
    経済成長の促進、人間の安全保障の確立・環境・気候変動への対処に重点が置かれた。アフリカ内外からの民間セクターの役割が重要視され、貿易・投資の促進を通じた官民連携の強化が初めて打ち出された。
  • 第5回(2013年@横浜):
    民間セクター主導による経済成長の重要性が認識され、アフリカ諸国の首脳と日本企業の代表が直接対話するセッションが初めて開催された。横浜行動計画では、民間投資の役割が強調され、インフラ、農業、製造業、観光業への投資促進がうたわれた。
  • 第6回(2016年@ナイロビ):
    初のアフリカ開催。3年間で①1,000万人の人材育成、②官民総額300億ドル規模の投資、を表明。
  • 第7回(2019年@横浜):
    科学技術とイノベーション(STI: Science,Technology,andInnovation)が一つのテーマ

イノベーション@アフリカ

ここ最近、国際開発分野でもイノベーションの必要性が声高に言われていますが、その背景から、 第7回目となる今回のテーマの1つには、STI(Science, Technology, and Innovation)が含まれます。「アフリカでイノベーション?」って思う方には、JICAの内藤氏、サムライインキュベートの寺久保氏、日本植物燃料の合田氏、ダブル・フェザー・パートナーズの武藤氏のインタビューを交えて、 アフリカにおけるイノベーションの可能性について説明している、以下のニュースがわかりやすいです。

「リープフロッグ現象」が導く爆発的発展 :20年後のアフリカが「世界地図」を変える?

TICAD7での関連イベント

前置きが長くなりましたが、TICAD7でのICT4D関連(ICTを活用したイノベーション関連)のサイドイベント情報を以下に記載します。このほかにも複数のイベントがありますが、特に、私が関心を寄せている2つだけをピックしました(現時点で私が知っている情報です。もしかしたら変更などもありえるので、参加される方は、リンクから最新情報をご確認ください)。


「アイデアからアクションへ:アフリカ×科学・技術・イノベーション(STI)」

-From Idea to Action: Harnessing the Potential of Science, Technology and Innovation
(STI ) in Africa Development-

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世界銀行・UNDP・JICAは、2019年8月29日(木)、TICAD7の開催に合わせたScience, Technology and Innovation (STI )をテーマとしたサイドイベント「アイデアからアクションへ:アフリカ×科学・技術・イノベーション(STI)」を開催します。破壊的デジタルテクノロジーによる恩恵をアフリカの発展に繋ぎ、持続的な開発目標(SDGs)の達成を実現する主役はスタートアップ企業や中小企業と言えます。現在なぜアフリカにおける破壊的デジタルテクノロジーの適用及び拡大は限定的であるのか。アフリカ諸国や開発機関はどのように破壊的デジタルテクノロジーによる恩恵を届けられるのか。アフリカにおけるスタートアップ成功の秘訣は何か。

TICAD7のメインテーマである“Technology”や”Innovation”。これらの問いに対して、産学官、社会起業家やスタートアップが集い、解決のヒントを導くイベントです。是非、ご参加ください。

【開催概要】

日時:2019年8月29日(木) 14時00分~16時20分

会場:パシフィコ横浜展示ホールB02

https://www.pacifico.co.jp/visitor/floorguide/exhibition/tabid/205/Default.aspx

主催:世界銀行(World Bank)、国連開発計画(UNDP)、国際協力機構(JICA)、

定員:300名

言語:日本語、英語、フランス語(同時通訳)

参加料:無料

【プログラム概要】

第 I 部 14:00-14:50 ハイレベルパネル「STIを活用したアフリカの発展における政府及び開発機関の役割~STI for SDGs~」

◯パネリスト(順不同・予定):

  • ポール・カガメ氏 ルワンダ国大統領 H.E. Paul Kagame (President of Rwanda (tbc))
  • フェルナンド・パウロ氏 楽天株式会社 執行役員Mr. Fernando Paulo (Executive Officer, General Manager, Ecosystem Services Department and Sustainability Department, Rakuten, Inc.)
  • ハフェズ・ガネム氏 世界銀行アフリカ地域担当副総裁Dr. Hafez Ghanem (Vice President for Africa Region, World Bank)
  • アフナ・エザコンワ氏 UNDP総裁補兼アフリカ局長 Ms. Ahunna Eziakonwa (UNDP Assistant Administrator/ Director of the Regional Bureau for Africa (tbc))
  • 越川 和彦氏 独立行政法人国際協力機構(JICA)副理事長 Mr. Kazuhiko Koshikawa (Executive Senior Vice President, JICA)  他

第 II 部 14:50-16:20  パネルディスカッション「アフリカにおけるスタートアップ成功の秘訣」

○基調プレゼン

  • 不破 直伸氏 JICA「エチオピア企業の成長を目的としたビジネス・ディベロップメント・サービス(BDS)強化プロジェクト」業務調整/起業家支援 専門家 Mr. Naonobu Fuwa (Expert, JICA)
  • 櫻井 理氏 JICA調査「アフリカにおける破壊的なデジタル技術にかかるオープンイノベーション情報収集・確認調査」総括 Mr. Osamu Sakurai (Consultant on JICA Survey on Open Innovation in Africa)

◯パネリスト(順不同):

  • アレックス・ンタレ氏 ルワンダICT商工会 Mr. Alex Ntale (CEO, Rwanda ICT Chamber)
  • 武藤 康平氏 ダブル・フェザー・パートナーズ代表取締役Mr. Kohei Muto (CEO/Founder, Double Feather Partners)
  • レベッカ・エノンチョン氏 アフリラボ理事長 Ms. Rebecca Enonchong (Board Chair, AfriLabs)
  • 高崎 義一氏 ドレミング株式会社代表取締役会長Mr. Yoshikazu Takasaki (CEO, Doreming)
  • 栗原 聖之氏 丸紅株式会社市場業務部 経済協力チーム長Mr. Masayuki Kurihara (General Manager, Economic Cooperation Team, Regional Coordination & Administration Dept, Marubeni Corporation)
  • クレメント・ウワジェネザ氏 アンデラ ルワンダ代表 Mr. Clement Uwajeneza (Country Director Rwanda, Andela)

【参加方法】

下記ページよりお申込みください。

(URL)https://www.ticad7.jica.go.jp/event-21/

*人数に達し次第締切りますので、お早目にお申込み下さい。

【お問い合わせ先】

・Email: 6rtpt@jica.go.jp (JICA STIタスク事務局)

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ルワンダ ICT & イノベーションフォーラム

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本イベントはICT 分野だけでなく、アフリカ⼤陸への進出を検討している企業を対象としており、ルワンダを通じたアフリカ進出について理解を深められる機会を提供します。
アフリカへのビジネス機会を模索している日本企業にとって、ルワンダがどのようにその足がかりとしの役割を果たし得るか。
ルワンダから政府機関の要人や民間企業など様々な関係者を招聘し、ルワンダやアフリカのビジネスの’可能性’についてお話頂きます。

主催・共催:
JICA ICTイノベーションエコシステム強化プロジェクト、ルワンダICT商工会議所、UNIDO東京事務所

後援名義:
African Development Bank External Representation Office for Asia, The Embassy of the Republic of Rwanda, JICA, Ministry of ICT and Innovation, Rwanda, Rwanda Development Board (RDB), Smart Africa, (Alphabetic order)

広報協力:
UNDP Representative Office in Tokyo

【開催概要】

日時:2019年8月26日月曜日 13:00〜18:30

場所:国連大学東京キャンパス

スケジュール:

  • 13:00受付開始
    13:30開会とイベントの説明13:35開会あいさつ-ベネチア・セブダンディ駐⽇ルワンダ共和国⼤使
  • 13:45基調講演︓「ルワンダICT 分野におけるビジネス機会」-ルワンダ開発局(RDB)関係者(調整中)
  • 14:00パネルディスカッション︓「ルワンダへの進出・投資の可能性」モデレーター︓ イマニシムエ・サムエル(投資促進アドバイザー) 登壇者(予定)︓ アレックス・ンタレ(ICT 商⼯会議所 CEO) ルワンダ開発局関係者(調整中) マミー・インガビレ
  • 14:45休憩
  • 14:55基調講演︓「ルワンダからアフリカへ」ーSmart Africa 関係者(調整中)
  • 15:10パネルディスカッション「ルワンダを通したアフ:リカ進出とそれを実現するための環境とは︖」モデレーター︓ ジョバンニ・ンターブゴーバ(投資促進アドバイザー) 登壇者(予定)︓ Smart Africa 関係者 (調整中) 安永裕幸 (UNIDO)
  • 15:55休憩
  • 16:05基調講演︓「キガリ・イノベーションシティー」 パウラ・インガビレ (ICT イノベーション省 ⼤⾂)
  • 16:35休憩
  • 16:45ネットワーキングイベント

【参加方法】

下記ページよりお申込みください。

(URL) https://www.facebook.com/events/2332310923470828/?active_tab=about

ついでに

上記いずれのイベントも、イノベーションの担い手として民間企業への期待感が読み取れます。ということで、関連しそうな情報(報告書)へのリンクを以下掲載します。ご参考までに。

経済同友会 アフリカ進出のすすめ ~進出企業30社の声~https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2018/190227a.html

JETRO 2018年度 アフリカ進出日系企業実態調査(2019年1月)https://www.jetro.go.jp/world/reports/2019/01/9ea2e8c6ad98870e.html

経済産業省 平成28年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(アフリカ地域共同体経済連携・第三国企業等実態調査)https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H28FY/000338.pdf

JICA アフリカの今とこれから -FUKUOKA×AFRICA=INNOVATION-https://www.jica.go.jp/kyushu/topics/2018/ku57pq00000k4z0u-att/ku57pq00000k4z2k.pdf

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