世銀World Development Report 2021 Data for Better Livesのオンラインセミナー(3月24日23:30(JST)〜)

セミナー・イベント
Source: https://www.worldbank.org/en/publication/wdr2021

ども、Tomonaritです。ICT4D Labメンバーの方から世界銀行がこんなイベントやるよー、と教えてもらったのでご紹介。世銀が毎年出している「World Development Report(WDR)」の 最新の2021年版の副題は「Data for Better Lives」。このお披露目イベントが3月24日23:30(日本時間)から行われます。世銀のMalpass総裁、エストニアのカリユライド大統領、マイクロソフトのプレジデント兼最高法務責任者を務めるブラッド・スミス氏、WTO総裁などがデータ活用についてディスカッションするようです。関心のある方はこちらのサイトをチェックください!

WDR2021のテーマは、ちょうど1年前にこのブログでも紹介したようにデータをどう国際開発に活用していくか?というもの(当時はまだData for Developmentって言われてましたね)。

COVID-19対策でもデータ活用の重要性が一際注目を浴びましたが、途上国でも携帯電話が当たり前になり、IoTデバイスが安価になり、5Gネットワークで多くのデータが容易に取得できるようになり・・・というこの流れは、自然とデータをどう活用するか?適切に活用するには?というテーマを浮かび上がらせたのだろうと思います。気づけばこのICT4Dブログでもデータ利活用に関する投稿がここ最近増えてました(以下、いくつかリンク貼り付けます)。

ちょっとこのブログで取り上げた関連するネタを見直してみると、「データを国際開発にどう活用するか?課題は?解決策は?」というテーマはすでに大分前からICT4D領域では1つの重要テーマでした。例えば2017年に投稿した「Structural Data Justice(データ活用の妥当性)」では、マンチェスター大学Richard Heeks教授のWorking Paperを紹介してましたね(自分自身が投稿しているのに結構忘れてるなぁ・・・w)。この投稿からわかりやすいデータ活用の課題をピックアップしてみます。

例えば、インドの電力会社が電気料金未払いを防ぐために各顧客先に料金メーターを設置し、データを自動的に吸い上げることを始めたが、未払いが多いのは貧乏人ではなく、金持ち住む地域だった。政治力のある金持ち層から厳しく徴収が出来ない背景が浮き彫りに。そして、電力会社がそのデータを公開し厳しく取り立てするのか否かは、人間の判断によるわけだ。

やはりテクノロジーを使うのは人間ということで、以下のような視点が重要という点は昔から変わらないということでしょう。

  • 世銀のWDR2016を始め色々なところで主張されている「ICTは色んな可能性を秘めているけど、最後は人間力」という前提で、「データ活用」と一言でいってもその活用を決めるのは人間、その活用の技術的なクオリティを上げるのも人間、データから導き出された結果をどう活用する(判断・行動する)のも人間
  • データ活用が吉と出るか凶と出るかは組織や環境(制度的側面、政治的側面(組織や人間の力関係)など)にも大きく左右されるし、また、逆にデータ活用が組織や環境にも影響を与える

と、こんな風に昔の投稿を振り返ってみましたが、まだWDR2021を読んでないので、これから読んでみたいと思います。読んだらまたまとめ記事(WDR2016のまとめ記事はこちら)を書いてみたいと思います。以前、WDR2021のコンセプト・ノートが出た時にレビューした内容は、以下のその1からその3に書いてあります。

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